1番道路を引き返し、ホップの家の庭へと向かいました。
ホップ宅の庭には小さなバトルコートも用意されており、ダンデさんは幼い頃から修行をしていたのだろうことが読み取れますがそれはさておき!
「アニキ! 約束のプレゼントは? オレとナユにポケモンをくれるんだろ!」
さあ、来るぞ……今作の御三家がお目見えだ!
「どんなポケモン達か、よく見ろよ!」
というダンデさんの言葉の直後に、一気に投げられた3つのボールからおそらく一気に3匹飛び出してきたのでしょうね。紹介は1匹ずつだったけれども!
そしてボールから出てすぐさま、もう忙しない、この御三家、忙しない!
炎タイプのヒバニーはバトルコートを走り回り足の裏から火の手を上げて、水タイプのメッソンは小さな池に飛び込んで、草タイプのサルノリは木に登り……。
と、そういった調子で皆さんわちゃわちゃと庭を楽しんでいたのですが、
メッソンが何気なく噴き出した水が機嫌よく飛び跳ねていたヒバニーに直撃し、
慌てたヒバニーが更に激しく走り回って大きくジャンプしサルノリにアタックを仕掛け、
驚いたサルノリが木の実を取り落とし、その実が池に落ちた音にびっくりしたメッソンが池から飛び出しぴゃあと泣く……。
という、「水は炎に強く、炎は草に強く、草は水に強い」という御三家の縮図をこのわちゃわちゃシーンで完璧に表現してくださっていたのには正直、痺れましたね。
最終的にはサルノリが泣いているメッソンを慰めるようにフォローし、ヒバニーもぴょんぴょんと跳ねて笑顔にさせようと努め、メッソンも2匹に釣られてニコっとするという、
もう3匹が既に仲良しオーラ満載で、この中から1匹しか連れていけないことにどうしようもない理不尽を感じて地団駄を踏みたくなったりしました。
此処で「うわぁどうしようどの子にしたらいいんだ」と悩むのも面白いかとも思ったのですが、既に選ぶポケモンは決めていました。
私、第三世代以降はずっと「水ポケモン」を選び続けているので、今回もそうなるだろうなという予感は正直ありました。
ですが決定打となったのは、公式HPに紹介されていたメッソンの図鑑説明ですね。以下に一部を引用させていただきます。
『メッソンの涙には、強い催涙成分が含まれており、その効果はタマネギ100個分ともいわれる』
『緊張したり恥ずかしくなったりすると、体内の水分を汗のように分泌して、同化し、姿を消してしまうこともある』
もらい泣きすること必至なタマネギ100個分の催涙作用。しかもカクレオンの要素を併せ持っているニンジャ気質。強すぎる。個性が強すぎる。
これはもう、選ばない理由がないでしょう。メッソン、キミに決めた!
ニックネームですが、今作ではレギュラーメンバーのみ「哲学・倫理に関する用語」を参考に決めていくことにしました。
メッソンは「自己決定権」を意味する「オートノミー」から取って「トノミー」と命名。
最初こそ「とのみい」と平仮名表記する方が相応しいのではないかと思えるくらいには頼りないビジュアルですが、
この子があと2回進化して「トノミー様」とか「トノミーの兄貴」とか思わず呼んでしまうくらい頼りがいのあるパートナーになってくれることを思うと、ワクワクしますね。
そしてホップはヒバニーを選択します。……あれ? ヒバニー? わざわざメッソンに相性の良いポケモンを選んだぞ?
と思っていたのですが、よくよく考えればサンムーンでもハウが相性の良いポケモンを選んでいましたので、そこまで驚くべきことではありませんでした。いやぁうっかり。
そしてサンムーンと言えば、ククイ博士が相性の悪い方のポケモンをラストバトルで繰り出してきたので、今作でもそうなるのかな、などと思っていたのですが、
メッソンやヒバニーと別れ、心細そうにしているサルノリに案の定というかなんというか、チャンピオンが声を掛けました。
「キミはオレと行こう」
う、うわー! チャンピオンの手に渡ってしまったー! これはラストバトルでボッコボコにされるフラグが立っています!
いけませんこれはいけません。怖い……。
と、最強のチャンピオンの手にサルノリが渡り、「強く優しくそして厳しい」リザードンに徹底的に鍛えられてしまう未来が見えたところで、
ナユとホップのお母さんがやって来て、食事の用意が出来たことを告げます。
バーベキューに使われている肉は何の肉なのか……ポケモンの世界における食事シーンを幾度となく書いてきた身としては実に気になるところではありますね。
バーベキューのシーンで手前に表示された星型の白い花に注目し、「躑躅!? 躑躅じゃないか! ガラルにも咲いているのか!」などと興奮しつつ、翌日の朝に切り替わります。
*
朝から派手なマントを羽織り、バッチリ決めているダンデさんが何か仰っています。
「相棒のポケモンと長い夜を過ごしたんだ、大事なパートナーへの愛と理解は深まったよな!」
な、長い夜? えっそんな長いんですかガラルの夜って地理的にどうしてもジャパンの夜より長くなりがちなものなんですかどうなんですか(多分そうじゃない)
つまりあれですよね、出会ったその日の夜にナユは自室でメッソンと一緒に寝ようとしたけれども、
メッソンは慣れない場所に連れてこられて落ち着くことができず、寝付くこともできず、ぽろぽろと泣いてしまっていたので
「おやおや」と苦笑しながら慰めていたらいつの間にか両者寝落ちてしまい朝日の眩しさに目を覚ましたと……そういうことなんですよね?
うん、想像すると実に微笑ましい光景です。
その楽しい想像を掻き立ててくださったこの発言に関しては感謝しかありませんが、その「長い夜」って表現はもうちょいどうにかならんかったんかな。
「いいか、ポケモントレーナー! 自分とポケモンを信じろ! お互いを信じ合い、戦い続けていつかは……無敵のチャンピオンであるオレのライバルとなれ!」
「なんだよ! アニキと戦うのはオレだぞ! よーし! だったらナユも今からオレのライバルだ! 絶対に負けないぞ!!」
ということでホップとのバトルです。早速ヒバニーのぴょんぴょんが見られるのかと思ったら、初手はウールーでした。
ああこのもふもふ素敵だなあ。かわいいね。……かわいいね!
ここでメッソンの性格をチェックします。「まじめな性格で、好奇心が強い」とのことです。
対戦環境においてはあまり歓迎されない性格ですが、ガラルを冒険する主人公の最初のパートナーとしては十分すぎる設定です。素敵だなあ。
灰色のみつあみがチャーミングなウールーを「はたく」3発で倒し、レベル6に達したメッソンは早速「みずてっぽう」を覚えたので、こちらでヒバニーを駆逐しておきます。
やったぜ!
ところで今回、特別なトレーナーであるホップやジムリーダー、その他のライバルや敵陣などとの対戦では、
・初手を繰り出したとき
・1匹目を倒されたとき
・最後の1匹を出す前、もしくは出した直後
・とっておきの技を繰り出すとき
・ダイマックス、キョダイマックスさせるタイミング
などで固有の台詞が入ることがあり、それを全て回収した方が考察も捗ったのだと思うのですが、
こちら、終盤においてメッソンが強くなりすぎてしまったために、1撃で相手のポケモンを倒すことが多く、
「とっておきの技を繰り出すとき」の台詞をほとんど逃してしまっています。
そのため考察に大きな穴が開いている可能性がありますこと、ご了承ください。
また、こちらのプレイ日記で私が長々と語っていることの大半は、根拠の少ない、私の空想および妄想に過ぎませんので、
くれぐれも真に受けるようなことのなさらないようお願いいたしますね。
さて、今回のホップ戦においては
「ポケモン勝負! オレには仲間が2匹いるんだぞ!」(初手繰り出し)
「まだだぞ! オレにはもう1匹、頼れる仲間が増えたんだぞ!」(ヒバニー繰り出し直前)
「タイプによる有利不利を既に分かっているのか!?」(みずてっぽうを当てた時)
「急所!? 凄いなオマエ! ラッキーも実力のうちだぞ!」(急所に当てた時)
以上の4種類の台詞が確認できました。もしかしたら他にもまだあったのかもしれませんね。
「どちらのポケモンも、ナイスファイト、グッドファイト! 思わずリザードンを出して参加するところだった……」
などと、審判をしてくれていたと思しきダンデさんが呟きますが、お、おやめになってください……と震えあがりました。この熱血チャンピオンならやりかねない!
この後、ホップのライバルにもなってほしいとダンデさん直々に依頼されたり、ホップが「ジムチャレンジに参加したい」と口にしたり、
それを受けてダンデさんが「ポケモンに詳しくなれ!」とアドバイスをくれて、ポケモン図鑑を手に入れるという新しい目的が出来たりなどしました。
一度自宅に戻って、旅に出ることを報告するために坂を上っていると、ホップが「まどろみの森」への柵が壊れていることに気が付きます。
柵にアタックしていたウールーが行方不明となっていることに焦ったホップに誘われ、ナユはウールーを探しにまどろみの森へ足を踏み入れることになるのですが……。
ここ、さ……この「まどろみの森」さあ……。
めっちゃ「樹海」!
これ! これ! 物凄く樹海です!
「入ってはいけない場所」だと言われているところだとか、人の気配が一切ないところだとか、霧が濃く、太陽の光が差していないところだとか、何処か物寂しいところだとか!
これ絶対何処かに小さな小屋ありますよね。これ絶対どっかに簡素なロープと板で作られたブランコが揺れていますよね。もう私は生きなくてもいいんですよね?
……などと喚きながら進んでいると、霧がより深くなってきました。困惑するナユとホップ。
そこへ当然のように現れる伝説のポケモン。正直めっちゃびっくりしました。
でも……あれっ? なんか足りないような……。け、剣はどうしました? それになんだか、耳が欠けていませんか?
などと疑問に思っていると、いきなりザシアン(仮)と戦闘になりました。
正直色々と大事なものが、主に剣とかそういうものが不足しているような気がするのですが、不完全であっても伝説のポケモン。
レベル7のメッソンで太刀打ちできるはずもないことは火を見るよりも明らかです。
これは負けイベントかな、と思っていたのですが、相手は攻撃を仕掛けてきません。
メッソンが先制を取り「はたく」を繰り出したのですが、「攻撃が効いていない!?」と表示され、相手はじっとこちらを見つめてくるのみで、霧はどんどん濃くなるばかり。
そして真っ白になった視界の中で、どうやらナユとホップは気絶してしまっていたようです。
迎えに来てくれたダンデさんが既にウールーを見つけており、危険な森に入ったことへのおとがめを受けることもなく、二人は無事に森を脱出することができました。
こんなにも序盤で伝説のポケモンとの縁を結んだのは歴代ポケットモンスターの中でも初めてのことではないでしょうか。
そう考えると今作はかなりしっかりと、運命に導かれているような予感がしますね。
伝説のポケモンって、この世界では神様のようなところがあるため、その神様に「見初められる」ような感覚で「選ばれて」しまうともう、どうしようもありませんよね。
この運命性はBWで主人公がゼクロムもしくはレシラムを押し付けられた(この言い方はあまりよくないのですが)あの流れに似ているような気がします。
ダークストーンやライトストーンを押し付けたのは大人ですが、最終的に主人公を「英雄」と判断して選んだのはやはり伝説のポケモンで、
そこはやはり神の采配であり、抗おうと考えるなどもっての他、だったのですよね。
そういう意味で今回の「特別性の植え付け」に関しては、人の関わりが一切ない深い森の中で、伝説のポケモンとの1対1の対面で為されており、
……もうこれは完全に好みによるところだとは思うのですが、私個人としては最高に、好きでした。
今回の場合、「運命」を把握しているのは伝説のポケモンだけであるため、その「然るべき時」が訪れるまでは主人公は普通のトレーナーとして、楽しく旅をすることができます。
BWのように、大人達やプラズマ団の王様や七賢人から「英雄」となることを求められるような流れは一切、ありません。
この「自由と運命のバランス」の取り方が、今作はとても上手であったように思います。
いや、BWの「運命性のごり押し」みたいな物語も大好きですよ!
あれはいい意味でも悪い意味でも、BWだけの唯一無二の展開であってほしい気持ちがあります。ずっと、ずっと「唯一の運命性」でいてほしいなあ。
2019.11.23
→ C