A、ハロンタウン

言語選択が10個あることに感動しつつ、主人公の名前や雰囲気を「博士に尋ねられる方式」ではないことに驚愕しつつ、名前と雰囲気を決定します。
今回の名前「ナユ」ですが、別ジャンルの女の子2人を合体させた姿のイメージとして作っています(YとK、と書けば、ピンと来られる方もいらっしゃるかもしれませんね)
勿論、これは私が個人的にガラル地方を楽しむための名前であり、サイトでの主人公は公式の名前である「ユウリ」で通しますのでご安心ください。
さあ、ポケモンスタートです!

……とか思っていたら、唐突なYoutubeの画面に「うおっ」と動揺してしまいました。
しかし文字が解読不能なものであることから、バグでもなんでもなく、ポケモン恒例のオープニング演出であることが読み取れます。
前作のSM/SUSMでは、テレビ電話のようなものでククイ博士が呼びかけてくださるのがたいへん印象的でしたが、今回はどうなるのか、期待が高まります。

「みなさま! ポケットモンスターの世界へようこそ!」

……おおっと、まさか貴方が語り掛けてくるとは思っていませんでしたよ、ローズさん。

いや私はてっきり、あの図書館みたいな素敵な研究所を背景に、マグノリア博士が安楽椅子か何かに腰かけて、
穏やかに微笑みながら「ごきげんよう」と歓迎してくださるものとばかり思っていたのですが、そっそそそんなことはなかったようですね。
外れた、初っ端から予想が外れてしまった……うーん楽しい!

「ここ、ガラル地方は、豊かな自然と美しい街、そして沢山のポケモンと共に暮らす素晴らしい場所!」

これ、当初は何とも思っていなかったというか、まあ普通の紹介台詞だと思っていたのですけれども、
これを、自らの手でガラル地方を大きく発展させてきたローズさんが堂々と、本当に嬉しそうに口になさるというのは……やはり感慨深いものがありますね。

「いいですか? わたくしたちはポケットモンスター! 縮めて、」
(ここであのPVにもあったボールを投げる描写!)
「ポケモンという不思議な生き物と、力を合わせ、暮らしていますよね」

私、てっきりあのPVの投球シーンはローズさんが直々にエキシビションマッチか何かに参戦している感じの何かだと思っていたのですが、全く違いましたね。
このような再序盤で明らかになってしまうとは……畏れ入ったぜポケモン!
現れたのは、オレンジと深緑の体、大きな目が印象的な丸いゾウ。
正直、幼稚園児が砂場で遊ぶときに使うジョウロにしか見えません。可愛いですね……。

「おう! 挨拶が遅れましたね。わたくし、ローズと申します。
それでは、ガラル地方で最強のポケモントレーナー、チャンピオン、ダンデの戦いを皆様にお見せしましょう!!」

本当に楽しそうに演説をなさる方ですよね。手の動きとか、表情とか、switchの画面で描写していただけると細かく読み取れて最高です。素晴らしい。
見ていて気持ちがいいような、でもこいつが悪役になったら物凄く面倒そうだなあというような、心地良さと不安感を同時に抱かせてくる、大物のおじさまです。

そして煙の演出と共にバトルフィールドへと現れたのはチャンピオンのダンデさん。
髪もマントも派手でやかましい! 瞳がやたら綺麗でキラキラしている! こんなにチャンピオンチャンピオンしたチャンピオンが未だかつていたでしょうか……否……。
今のところ、彼に対しては「立派だなあ」と思うくらいで特に魅力は感じておりませんが、きっといい兄貴分として弟のホップ、並びに主人公のナユを導いてくれることでしょう。
そのあたりの人間ドラマは非常に楽しみです。

さて、ローズさんが戦うのではないとすると、相手は……。

「ダンデ! エキシビションといえど、オマエの無敗記録、終わらせる!」

んんっ、いきなり知らない方が登場しました。色黒の、エメラルドブルーの瞳があまりにも美しい。鼻が高い。……鼻が高いなあ。
鋼・ドラゴンタイプのジュラルドンが傍らにいることから、鋼使いかドラゴン使いか、あるいは普通にオールマイティなプロトレーナーなのか。
現時点では何とも言えませんが、なかなかどうしてかっこいい人じゃありませんか。瞳が綺麗! 人気が出そう!

……と、この二者のバトル開始が示唆されたところで、「ポケットモンスターソード」のロゴが空に表示され、場面が切り替わります。

ところ変わって、おそらくは主人公の住む町。
いきなりウールーがドアップで出てきたので既に私は嬉しすぎてニヤニヤしています。ありがとうウールーありがとう、かわいいね。……かわいいね!

ナユはソファに腰かけてタブレットのようなものを見ていました。
おそらくは先程のYoutube画面は、ナユがこのエキシビションを見ようとしていたことを示すためのものでしょう。
そんな彼女の家に「おじゃまします!」と告げて上がってくるのは、ダンデの弟であるホップ。
ちゃんと挨拶ができるいい子であることに感動しつつ、すぐ傍にいたナユの母親が眼鏡をかけていて青いサロペット(つなぎではない)を着ていることにときめきつつ、
ホップがナチュラルに「兄貴の試合は全部録画してる」とお兄ちゃん大好き発言を入れてきたことにほっこりしつつ、自宅にゴンベがいることを喜びつつ……。

それから自室のデザインにも言及しておかなければいけませんね。
女の子の部屋の場合は、緑を基調とした爽やかな空間に仕上がっています。いいぞいいぞ、緑好きです。
イーブイのぬいぐるみとピカチュウのポスターがあるのは、前作であるピカブイを意識したものでしょう。
ベッドには寝転がることができないことを残念に思いつつ、自室に置かれていた鞄と帽子を装着します。

自宅の台所を調べると「のこりものがあるとゴンベが食べるのでシンクはピカピカ」だそうです。
そ、そんな残飯処理班みたいな……い、いや違うよね、ちゃんとしたゴンベのためのご飯もあるよねきっとね……。
でも私の家にもゴンベいてくれないかなあと思ってしまったのは此処だけの話です。

眼鏡と青いサロペットがチャーミングなママが「森には危ないから入っちゃ駄目よ」とフラグを立ててくださったところで、外に出ます。
鮮やかな緑のツタが屋根を飾っており、庭には色とりどりの花が咲いています。お世話係と思しきスボミーがこちらを見ています。かわいいね。……かわいいね!

前作のピカブイからの傾向ですが、switchになってからは「花」が、カロス地方にあったような「子供が描いたような可愛いお花」という感じのデザインではなく、
現実世界に存在している、紫陽花や向日葵や躑躅などの姿を忠実に反映してくださるようになったのですよね。
この細かなデザイン変化のおかげで、フィールドを歩くのがより一層楽しくなりました。
ただ、花の大きさの限界としてささやかな描写に留まっていることや、私がそこまで花に詳しくないこともあり、
全ての花について種類を断定できないのが悔しいところではあるのですが……。

さて、自宅の近くにある「まどろみの森」を封鎖している柵にウールーがもふもふアタックを続けているのを目撃しつつ、ホップの招きに従い坂を下ります。
チャンピオンでありお兄さんでもあるダンデさんから、何か素敵なプレゼントを貰う約束をしているとのことで、そのプレゼント、どうやら主人公も受け取れるようです。
この再序盤のタイミングでプレゼントと来ればもうポケモンかポケモン図鑑しかありません。恒例の流れですが、やはり期待は高まります。

看板によると此処は「ハロンタウン、昔から牧場を営み、ポケモン達と共に暮らす町」だそうです。
うーん長い! ちょっと説明長いかなー? 「ワカバタウン、始まりを告げる風が吹く町」くらいのシンプルでインパクトのある言葉選びが私は好きだったかなー!

……などと駄々を捏ねつつ更に坂を下り、「科学のチカラってすげー!」のおじさまに「いつもありがとうございます、今作でもよろしくお願いします」と会釈して、ホップの家へ。
ホップのお母さんに、兄ダンデさんの居場所を教えてもらい、隣町であるブラッシータウンへ赴きます。
1番道路に早速草むらがありますが、まだポケモンを持っていないということで、ホップから「草むらを避けて通るように」とのアドバイスを貰えますね。
この段階で既に、ホップは御三家ではなくウールーを連れているようです。
牧場が盛んな町の出身者なので、もしかしたら手持ちポケモンと共に牧場の手伝いなどをしていたのかもしれませんね。

さて、ブラッシータウンへ到着。植え込みの鮮やかな紫を見つけて「紫陽花! 紫陽花じゃないか!」などと興奮しつつ、駅の前に出来ている人だかりへと進みます。
アイドルさながらといった調子で声援を受けているダンデさんですが(正直なところ、この熱狂っぷりは不穏な宗教に心酔するワンシーンのようにも見えて、少しヒヤッとしました)
人込みの奥にいるホップにはすぐに気付いたようで、嬉しそうに近付いてきてくれました。

……いや、それにしてもこの兄弟、仲がよろしい。本当によろしい。
「アニキー!」と手を振るホップに気付いて「ホップ!」と名前を呼び笑顔になり、近付きながら

「世界一のチャンピオンファンが、わざわざ迎えに来てくれたか!」

なんて、そんな言葉をさらっと言えるお兄さんも素晴らしいし、
こんなに立派になっているチャンピオンの兄を持ちながらも、そんな彼に嫉妬を覚えることなく真っ直ぐに尊敬し大好きなままでいる弟も素晴らしい。

「ホップ! オマエ、背が伸びたな! そうだな……ズバリ、3センチ!」
「正解! 流石アニキ! 無敵の観察力だな!」

でもこの遣り取りは流石に笑いました。凄すぎやしないだろうか?

……と、此処でダンデさんが主人公に気付きます。

「その瞳の色……。分かった! キミがナユくんだね!」

この「瞳」について、目の色についての表現を考えるのが大好きなこちら(私)が「ウオォッ瞳! 瞳!」とはしゃぐのは最早日常茶飯事ではあったのですが、
まさかゲームに登場する人物の側から、主人公の「瞳」について言及されるときが来るとは思ってもいなかったものですから、物凄くびっくりしてしまいました。
ちなみにこの主人公、ナユは茶色の髪に茶色の瞳をしています。日本の公式HPにも登場している子ですね。
この茶色の瞳をガラル風に表現するなら……紅茶の色、もしくは紹介していただいた「ハニーブラウン」が適切かなと思っています。
どちらかを物語の中で活かしていきたいですね。

「オレはガラル地方最強、そしてリザードン大好きなポケモンチャンピオン、人呼んで、無敵のダンデだ!」

存じておりますとも!
ああ、でもこのシーンもいいですよね。両手を腰に当てて物凄く堂々と喋るお兄さんのダンデ。自らの肩書きに誇りと自信をたっぷり持っているその姿。
そしてそんなお兄さんの隣にいられることを嬉しそうなニコニコ顔で表現している弟のホップ。
第七世代での兄弟の形は少し特殊で、あの二人の間にある絆めいたものはそこまで色濃く描写されていなかったように思いましたが、
今作ではこんな序盤から仲良しオーラを浴びることになるとは……これも完全に予想外でしたね、素敵!

2019.11.23

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