4/6、霙さん

こんにちは、霙さん。お久しぶりです。
こうしてお話をするのは久しぶり……ではありますが、ずっとこちらには訪れてくださっていたのですね。
奔放に書き連ねているSS、読んでくださっていたとのこと、とても嬉しく思います。
貴方の休息の一助になれていたと知り、ああ、書くって、書けるってなんて素敵なこと、と改めて思わずにはいられません。

Methinksにも目を通してくださっていたのですね、わわわありがとうございます!
一瞬を永遠にしたかったシアと、永遠を一瞬にしてしまえる力を持ってしまったシェリー。
二人の対比は「褪せた色よ、褪せない私をどうか見ないで」にも書きましたが、シアとシェリー、という対比の他にも、Methinksには様々な「対比」を含ませています。

たとえば、Methinksと木犀は同じく「命」をテーマにした作品ですが、その命の捉え方や使い方、残し方やその長さなどが大きく異なります。
・死を恐れつつも受け入れた木犀。死を蔑み避け続けたMethinks。
・短い時を懸命に生きた木犀。長い時を緩慢に生きるMethinks。
・「私を忘れないで」と望んだ木犀。「私を覚えていて」と望まれてしまったMethinks
・一瞬を永遠にした木犀。永遠を一瞬にしたMethinks。
などなど……。

加えて、同じMethinksの中に生きるシェリーとフラダリさんにも生き方の対比があります。
・人のふりをして生き続けたフラダリさん。人のふりをする意味を見出せず、ただ恐怖が失せるまで眠り続けたシェリー。
・人として、正しく人との別れを悼み続けたフラダリさん。人であることを忘れて、その死を自らの眠った先に委ねたシェリー。
などなど……。

シェリーとフラダリさんもまた、シェリーとシアの二人組と同様に「似ていない」「対照的な」存在です。
けれどもそんな二人は、シェリーとシアのように「別離」を迎えることなくただ共に在り続けています。
互いにとっては互いだけが「いなくならない」相手であるため、どんなに相容れない生き方を互いが選んでいたとしても、同じ場所に二人は戻ってきます。
「死が二人を分かつまで」とも言いますが、その「死」がやって来ない以上、二人はずっとずっと一緒にいるのだと思います。
そうした関係を「愛」という言葉で装飾するだけの余裕は、きっとまだ、100年ほどしか(?)生きていない二人にはないでしょうけれども……。

1000年余りの時を経て二人が手にする真理は、本当に些末な、取るに足らないものでしかないのですが、
その些末さに確かな重みを、具体的には1/3の永遠程度の重みを、持たせることができるといいな、と思っています。
のんびりと、お付き合いいただければ幸いです。

どうやら霙さん、あの24を読んでくださったようですね……やったぜ。ついでに受験期特有の憂鬱感に見舞われたときのためにこのアクロマ検定も貼り付けておきます。
わぁいみんなもっとアクロマさんのこと好きになーれ! とか思いつつ、霙さんに「好きになーれ!」は最早不要だったかな、などと考えニヤニヤしている私です。
霙さんもアクロマさんのこと大好きですものね、アクロマイスターのNo.2ですものねフフフラダリ(おい勝手に何をしている)

科学的であり人間的でもある彼。無機質性と有機質性を同じ腹の中に飼う彼。
SMやUSUMでも彼に会えたことで彼への考察の幅はぐっと広がりましたが、それでも本軸はBW2の頃からぶれていませんね。
そしてBW2における主人公とのドラマをSMやUSUMの彼も大事な記憶として持っているという事実にただただ感動するばかりです。
そんな彼と「海が見える喜び」と名の付いた道路で再会できたことも、私にとってはどうしようもなく嬉しいことでした。
でもUSUMの「わたくしならもっとすごいことができるのに!」には戦慄しましたね。
いやぁ、久しぶりに彼の無機質極振りの台詞を目撃して心臓が潰れるかと思いましたよフフフラダリ
……はっ、いけないわつい語り過ぎてしまいました。申し訳ない……いつものことではありますが……。

ソメイヨシノ、こちらでも徐々にチス化を迎えつつあります(チス化……?)
桜って、精神状態がよろしい時に見ないと「ああ……散ってしまう……悲しい……」と陰鬱な気分にさせられることが以前は多々あり少し恐ろしかったのですが、
「葉桜の目は赤」を書いてからは、「おっ、葉桜まであとちょっとやな、ええぞええぞその調子で」などとニヤニヤできるのでやはり葉桜は素晴らしいと思いました(???)

あ、あああっなんてことだあの問題の35話を読んでしまわれる時が近づいているのですね! 10月……10月に……。
霙さんと初めてお会いしたときはまだ中学生でいらしたと思うのですが、そんな……こんなに成長なされて……時が経つのはどうしてこんなに早いのでしょう……?
つい先日まで、「もうすぐ霙さんが高校生になるから、木犀を読んでいただけるかもしれないなあ」と思ってニヤニヤしていたはずなのですが……。

大人になることへの恐れ、多かれ少なかれありますよね。
それは恥じるべきことでも後ろめたく思うべきことでもなく、成長の過程で手にしてしまう、自然な感情なのだと思います。
けれども、広い世界に触れられるというのは間違いなく成長した人間に与えられる特権です。一緒にいろんな世界を楽しめる日が、今から楽しみですね。

これからの1年間、とても、とても大変なことが沢山あるかと思います。
けれども「大変だ」ということは、霙さんがその辛いことから目を背けずに走り続けられているということです。誇るべきことです。

「走り続けられている貴方は幸運です。それはきっと、貴方がこれからも沢山の人と出会えるということだから」

貴方の重ねた努力は貴方の世界を大きく広げ、いつか素晴らしい縁を結ぶことが叶うことでしょう。
どうか走り続けてください。けれども身体にだけは十分気を付けてください。そして心が疲れ果てたときはアクロマさんに会いに行ってください。
「世の中には答えなどない問題の方が多いのです」という彼の言葉が、きっと疲れた心を救ってくれるはずです。
もし一人ではどうしようもないものを抱えてしまったら、恐れず、畏れず、誰かを頼ってください。勿論、私でもいい。呼んでください。
何もできなかったときの私が貴方の存在に救われていたように、貴方の辛さに寄り添える私であれればいいなと、思っています。

そうそう。
こちらの表サイトでは、以前のような生々しい生存報告は極力行わない方針ですが、それでは私の息が詰まってしまうので、
以前のようになんでも吐き出せる場所を作り、そこに嘘偽りない私を、生々しくグロテスクで怠惰で臆病な私を、置いています。
後日、LINEにてURLをお示ししようと思っているのですが、このサイトからでもたどれる場所なので、一応、お知らせしておきますね。
Searchのページにある「?」に入り、パスワード「yandk67」を入力すると、トンネルページに入れます。
あまり、見ていて楽しい場所ではありませんし隠し場所を宣言するのも主旨に反する行為ではあるのですが、
旧サイトにてずっと私の良くない感情を見守ってくださっていた霙さんになら明かしても大丈夫だと思ったので、勝手ながらお知らせいたしました。
雨袱紗、に私の姿がないとき、もしかしたら私は此処にいる……かもしれません。

長くなってしまいましたが、今回はこれにて。久しぶりに沢山お喋りができて、とても楽しかったです。
新サイトへのお返事も、探偵かぶれの哲学少女へのご期待も、ありがとうございます。お互いのペースで、これからもポケモンの世界を楽しんでいけるといいですね。
ありがとうございました。

大好きな大好きな私の後輩さんへ。きっとまた、お会いしましょう!

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