そんなことよりアクロマさんを好きになってくれ!

アクロマさんだよ! アクロマさんなんだよ!(この狂人、今日は特に頭がおかしい)
いいからアクロマさんに会いに行ってくれ! BW2でもSMでもUSUMでもいいから。プラズマフリゲートかバトルツリーに行ってくれ、そして戦ってくれ。
BW2では戦闘カットイン時に映るアクロマさんの優しすぎる瞳に注目してくれ。SM及びUSUMでは動くアクロマさんとそのボールの投げ方に注目してくれ。
とにかくかっこいいんだわ。すげえかっこいいんだわ。

だがそのビジュアルや仕草もさることながら彼の神髄はやはりその台詞にある。
DSや3DSを引っ張り出すのが面倒な方は台詞集を検索してみてくれ。彼の名言が溢れているから。
無機質と有機質の間にピンと糸を張り、そこを綱渡りして楽しんでいるかのような、彼の言葉の数々がそこにあるから。
彼は科学的なんだ。けれども同時に人間的なんだ。それが彼をややこしくしているんだ。そして、そのややこしさこそが彼の魅力なんだ。

(人間的で有機質的な彼の台詞)
「あのトレーナーがわたくしの望む答えを教えてくれた!」「出来得るならばこれまで通り、トレーナーとポケモンとの信頼関係であってほしい!」
「それにしても、貴方が勝ってよかった」「世の中には答えなどない問題の方が多いのです!」

(科学的で無機質的な彼の台詞)
「そう、そしてその結果、世界が滅ぶとしても!」「繰り返しますがわたくしはポケモンの力を引き出すためならば、手段は何でもいいのです」
「わたくしならもっとすごいことができるのに!」

ほらぁ、これらの台詞ほらぁ。もっとあるけれどもほらぁ。
これ、これら同じ人が口にしている台詞なんですよ。同じ、アクロマという人間が口にしている言葉なんですよ。
有機質と無機質をそれぞれ天秤に乗せて、その皿を指でつついて楽しんでいる感じ……とも表現できるかな。
この、思想・理念の揺らぎ、ぐらぐらふわふわと覚束なくて、それでもその立ち振る舞いは堂々としていて、不安など微塵も感じさせない様子で……。
でも、でも彼は「導かれた」のでしょうね。主人公が彼を「導いた」のでしょうね。
旅路においてはアクロマさんが主人公を導くような振る舞いを沢山していたけれど、本当に導かれていたのは、手を引かれていたのは彼の方だった。
……こんなロマン、ちょっとやそっとのエンターテイメントじゃ味わえませんよね。さいっこうに素敵ですよね。

おやすみ。

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