『幼少時のトラブルにより保護施設で暮らしていた。他人となじめず問題を起こしてはケンカばかりだった。
だが、施設を訪問したローズ委員長に1匹のポケモンを与えられ、彼の人生は変わりだす。トレーナーの才能があった彼はポケモン勝負にのめり込み、強くなっていった。
推薦状をくれたローズに認めてもらうために、ジムチャレンジを勝ち進む』
……いきなりのリーグカード開示失礼いたします。
バウタウンから東に進み、第二鉱山に入った直後、ビートと戦うことになるのですが、そこで貰える彼のリーグカードの裏面が上の文章です。
ガラル鉱山といい、第二鉱山といい、ビートは鉱山が好きなのか? などと思ったりもしたのですが、
おそらく「ねがいぼし」を集める場所として鉱山は都合がよいという、そうした理由なのでしょうね。
以下、ビート戦の一連の流れです。
「あなたですか……」
(鉱山の奥からビートが主人公に気付き歩み寄ってくる)
「レベルの低い勝負をすると、ポケモン達が可哀想だよね? 弱い人間の相手をする気分ではないんですよ。
ですが同時に、弱い人間は潰してあげるのも優しさですね。弱くないと思い込んでいるのなら、ぼくに勝負を挑みますか?」
→ 待って
「フン……! 弱い人間は去りなさいな」
→ 挑むよ!
「委員長に選ばれたぼくが負けるとか、ないんですよ!」
手持ちは前回と同じ、ユニラン、ゴチム、ミブリムの3体……かと思ったらおおっとぉ、ガラルポニータを加えていらっしゃいます。
こちら、ソードでのプレイなのでポニータと一緒にカレーを食べることは叶わないのですが、つい先日、シールドを遊んでいた仲間から交換によりお譲りいただきました。
この場を借りて改めてお礼申し上げます。大事に育てます。
いやそれにしてもポニータかわいいね。……かわいいね!
「折角の勝負ですから、技も試すとしましょうか」(相手が技を繰り出すタイミングで)
「いいですね! ぼくのポケモン達を此処まで追い込むとは、立派ですよ」(ラスト一匹)
「貴方がまあまあ頑張るから、勝たせてあげようかなと思いまして」(勝利時)
「これは失礼、言葉を訂正しますよ。弱いではなく、ちょっと弱いでしたね。
ですからジムチャレンジを勝ち上がることはないでしょうから、記念にこれをあげますけどね」
▼ナユはビートのリーグカードを貰った!
「さてと、次は何処でねがいぼしを集めましょうかね」
(時計を見つつ呟き、主人公の歩いてきた方向(バウタウン方面)へ立ち去る)
……という流れの後で先程のリーグカードを拝見することになったのですけれども、全く想像していなかった展開で「うわぁ」と嫌な鳥肌が立ってしまいました。
「ぼくもローズ委員長のため、全力で頑張りますから!」「委員長に選ばれたぼくは誰にも負けません!」
その大人びた口調や気取った態度とは異なり、ローズさんに向ける言葉はひたすらに純朴だったのが印象的だったのですが、こういうことでしたか……うわ……うわぁ。
主人公に対しては相変わらずの敵体ぶりですが、その敵視の理由も納得というものです。
彼は勝たなければいけないんですよね、それがローズさんに恩を示すことになるから。そうしなければローズさんに認めてもらえないから。
そのために、「有名人」であり「チャンピオンに推薦されたイレギュラー」である主人公のことが、はっきり言ってしまえば「邪魔」なのでしょう。
けれどもその邪魔、の根底にあるのは、頂点に立つとか他者を蹴落とすとかそうした野望めいたものではなくて、幼く清くそして危なっかしい思いだったのですね。
「どうして、それなりに優秀な奴に限って、自分の力の価値を他人に委ねようとするんだろう。
どうして、飽きっぽくて身勝手で、大切なものが他にも沢山あるような相手に、揺るぎない価値を付けてもらおうと躍起になっているんだろう」
そんな彼、ビートの、このジムチャレンジにかける思いがどれ程のものであったか、そしてローズさんに認めてもらいたいという思いのために何を為していたかというのが、
少し後で、具体的には4つ目のジムバッジ入手後に明らかになりますので、此処でのフライング記載は控えさせていただきます。
ただ、彼の情報がストーリー上で開示される度に、私は上の台詞を、別ジャンルの物語でナユに喋ってもらった言葉を思い出してしまい、遣る瀬無い気持ちになった……
という私の個人的な変化だけ、先に書かせていただきますね。
*
第二鉱山では面白いポケモンがいました。マッギョです。ガラルマッギョです。
「小さいモンスターボール」の状態でフィールド上には静止しており、取れるのかな、と思って近付くと、ネズミ捕りの要領でがぶりと起き上がって牙を向けてきます。
ガラルのマッギョは狡猾で恐ろしい。しかしカラーリングは素晴らしい! 緑と土の色をして、地面と同化することに特化しています。
タイプは電気ではなく「地面・鋼」に変更されています。
まさかイッシュのポケモンがガラル化するとは思っていなかったので驚きました……が、よくよく考えればガラルから独立したのがイッシュなので、
イッシュのポケモンがガラル化したのではなく、ガラルのマッギョがイッシュで姿を変えた、とする方が歴史上は正しいのかも。
旧作ポケモンも沢山いました。オンバット、カメテテ、ツボツボ、カラナクシ……。
捕獲に手こずり何度かポケモンセンターへと舞い戻っていたのですが、面倒になってしまい途中からはテントを張って、カレーでの回復を試みていました。
すると、なんと、カレーを食べて得た経験値でジメレオンが進化してしまわれました。なんてこったい!
キャンプで遊んだりカレーを食べたりして経験値が入る仕様であることから、「え、カレー食べて進化するとかいう可能性もあるんだ、面白すぎる!」などと笑っていたのですが、
まさかエースであるジメレオンが、我が軍における「ごり押しのプロ」が、カレー進化を遂げてしまうとは思ってもいませんでした。
爆笑の渦の中、進化のオーラを振り払って現れた彼は随分とほっそりしてしまいまして……まあ……麗しいお姿じゃありませんか……。
名前は「インテレオン」といい、エージェントポケモンという括りのようです。頭脳派だな! いいぞ!
タイプは水単体のまま。特攻が群を抜いて高く、素早さもかなりいい感じ。
防御面が低く打たれ弱いのは見た目のままですが、癖のない高速特殊アタッカーとして大活躍してくれそうな予感がします。
新技である「ねらいうち」を進化直後に覚えるのですが、この技のモーションは筆舌に尽くし難い程のかっこよさに満ちており、
このモーションを見るためだけに私はずっと「ねらいうち」を残し続けています。
まあ、モーションを抜きにしても威力80命中率100%という優れた技なので、おそらく皆さんも入れておられるとは思います。かっこいいですよね。
進化してより一層頼もしくなったインテレオンと共に第二鉱山を奥へ進むと、立ちふさがるエール団と戦闘になります。
駆けつけてきてくれたホップとのダブルバトルに難なく勝利し、更に先へと進むと、エンジンシティのジムリーダー、カブさんが同じようにエール団に勝利していました。
目つきの鋭い白髪混じりのおじさま、姿勢がたいへんよろしいですね。
カブさんは第二鉱山でよくトレーニングするそうですが、この鉱山……水タイプとか岩タイプとかばかりなのですよね。
炎タイプとは相性の悪いポケモン達を相手がわんさかいる場所をトレーニングの拠点に選ぶあたりに彼のストイックな精神を感じます。
「明日は燃えるよ!」と、翌日の挑戦をカブさんと約束し合い、第二鉱山を抜けてエンジンシティに東側から戻ってきました。
中央のエンジンシティ、北西のターフタウン、北東のバウタウンといった風に、炎、草、水のジムリーダーがいる町が輪を作る形で置かれているのですね。
ぐるりとガラル南部を一周できたので、おそらくカブさんに勝利すれば北部への道が開かれるのでしょう。マップを見る限り、ワイルドエリアを北へ向かうことになりそうです。
ところで第二鉱山を抜けた先に「エンジンシティはずれ」と名前の付いた草むらエリアがあるのですが、そこにいました、ビートが連れていたポケモン、ミブリムが!
勿論ゲットしましたとも。エスパータイプであること、目が隠れていることなど、ラルトスをどことなく彷彿とさせる可愛さではありませんか。キミに決めた!
ニックネームですが、「複製」「実体のない記号」「現実を失った存在」などの意味を持つ用語「シミュラークル」から取って「シミュラー」と命名しました。
特にこの単語を選んだ意味はなく、響きが美しいからという理由でしかなかったのですが、
この子、進化するとその「高さ」に似合わずめちゃくちゃ控え目な「重さ」でしかなくなってしまうので、
自らを大きく見せるための「質量を持たない煙のような部分」「虚像」のようなものを体の中に飼っていると考えると……このニックネームにも意味が出来るような気がします。
*
エンジンシティに着くと、ホテルスボミーインに再び宿泊するよう促されるのですぐに向かったところ、同じくジムチャレンジに参加していたマリィと久々に再会します。
「遅くまで頑張っとーねー」と、方言混じりの言葉で労ってくれますが、いやいやそんな場合じゃない。
ライバルとこんなところで顔を合わせちまったら、ほら、やることと言えば一つしかないんじゃないんですかね、お嬢さん。
「そうだ、あんたちょいと付き合ってよ、あたしがジムチャレンジで勝てるか試しておきたいし」
そう来なくっちゃ!
ということでマリィと戦闘です。主人公がバトルに同意した直後、ホテルの奥からぬっと現れるエール団の下っ端さんが可愛らしいですね。
手持ちはグレッグル、ズルッグ、モルペコの3体です。まあ大丈夫、問題なく勝利できますとも。
「終わっちゃうの、つまらん……だから粘っちゃうよ、あたし達!」(ラスト一匹)
「ンー、今の気分で言うとこっちなんだけど、どげんね?」(モルペコのフォルムチェンジのタイミングで)
「マリィに勝つなんて、あんたちょっとやるじゃん!」(勝利時)
勝負を終え、その流れでスボミーインに1泊すると、翌朝ロビーで再びマリィに会い、カブさんのリーグカードと、やけどなおしと、激励の言葉を貰えます。ありがとう!
折角なので確認しましょう、渋いおじさま、カブさんのリーグカードを。
『ホウエン地方から招かれたポケモントレーナー。何度かチャンピオンになれそうな機会はあったが、いずれもあと一歩のところで逃した。
そのためか、勝つためには何でもするスタイルまで手を染めたが結果は出ず、マイナークラス落ちも経験。
ダンデとの名勝負から自分の伸びしろを感じ取り、改めてポケモンと向き合う。
人生死ぬまで修行、学び続けよう! が口癖』
ホウエン地方出身ですって!? ありがとうございます!(私はホウエン地方出身ではないけれども、他地方の名前が出てくるとなんだか嬉しい)
そうそう、ジムリーダーには「メジャークラス」と「マイナークラス」があるという情報はバウタウンの民家で聞くことができるのですが、
マイナークラスになったジムリーダーがどうなるのか、というような詳細な話は誰も教えてくれませんでしたね。
ジムリーダーにもランクがあり、上位8名が町のスタジアムを任されているということなのだとは思います。皆さん、並々ならぬ苦労でスタジアムを守っているんですね。
開会式の折の紹介文句が「炎のベテランファイター」だったことや、白髪混じりのビジュアルであること、
またED後のある会話でカブさんが「強すぎるじじいとして皆に嫌われるまでは(頑張りたい)」と発言していることなどから、
彼の年齢は若くとも50歳くらい、妥当なところで60手前くらいではないかと思っています。
……ふむ、それならまあ、こんなに魅力的であらせられるのも致し方ないところではありますね。納得しました(?)
2019.12.2
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