Afterword3

4、感謝の言葉
「やさしくありませんように」を書いている間、そして書き終えてからも、多くの方がこの連載についてコメントしてくださいました。
この連載に関わってくださった全ての方への感謝を、一人ずつ綴らせていただきます。長くなりますが、どうぞお付き合いください。

先ずは何よりも「ズミ 木犀級」というリクエストを「50万ヒット感謝企画」の折にお寄せくださった、ララさん。
改めまして50万ヒット感謝企画へのご参加、本当にありがとうございました。そして、お待たせしました!
リクエストを頂いてから1年以上も間が空いてしまったことに関しては、遅筆な私の怠慢の致すところと言う他にありません。申し訳ありませんでした。
「木犀級」という、重たく暗く救いようのない連載を希望してくださったこと、とても嬉しかったです。書き上げることができて本当によかったと、今はそう思えます。
楽しんでいただける仕上がりに……なっているといいなあ。


さて、最初に「やさしくありませんように」を更新したのは4月の11日でしたが、その折にもご感想をお寄せいただいていました。
こちらについて、感謝の言葉を綴らせてください。

誰よりも早くあの物語の中へ飛び込んでくださっただけでなく、「あいつ」の正体にまですぐに気付いてくださった深海さん。
【嫌いな「赤」が自分にも流れていることが彼女を歪めてしまった】という、鋭いご指摘をしてくださったコグマさん。
【本当のお料理の値段を伝えずに彼女に振舞って】いるという【不器用さ】を汲み取ってくださった、4月17日の匿名の方。
10話までの読了報告をしてくださった夜娜さん、4月17日にメールを下さった方にも、心からの感謝を申し上げます。
皆さんの温かいお言葉により、続きを書く力を頂きました。本当にありがとうございます。

それから、【マンションを「アパルトマン」にするとカロスっぽくていいんじゃないか】という素敵なアドバイスをしてくださった、大好きなお姉さんであり尊敬する人、すえさん。
もう4年以上、一緒にポケモンの世界を追いかけられていることを、いつも嬉しく思っています。いつも優しい誤字指摘、本当に助かっております……!
【ズミさんがこれからどうなっていくのか楽しみ】という有難いお言葉を頂戴していたのですが、中盤以降の彼は……どうでしたか?貴方を不快に、させませんでしたか?

「アルミナ」という名前を夢主に与えてくださり、【無垢なものはやはり美しく、時に残酷にも映る】という秀逸な考察をしてくださった、大好きなお友達、まるめるさん。
実は彼女には「ポケリフレをカロスに取り入れるため、あの二人がアローラにやってくる」という素晴らしいアイデアや、「ズミさんの芸術における挫折」など、
執筆前、そして執筆中にも、様々なアドバイスを頂いていました(その全てを強欲にも連載の中に溶かしてしまった私を、貴方は許してもいいし、許さなくてもいい)。
そんな貴方に私はお礼を言うと同時に、貴方が好きになってくださった「木犀」という物語を、書き手である私自身の手で汚してしまったことを、謝罪しなければいけません。
「あいつ」の死を美しいままにしておくことができなくて、ごめんなさい。
優しい貴方はおそらくこの物語も読んでしまわれているのではないでしょうか。貴方を不快にさせていないか、それだけが気掛かりです。
いえ、きっと読んでくださっていない方がいいのでしょう。そうであればいいと思っています。祈っています。
やさしく、ありませんように。

「シーダ」という名前を「お姉ちゃん」に与えてくださり、いつもの素晴らしい慧眼で、物語の全貌を読み解いてくださった翠子さん。
貴方にも、感謝と同時に謝罪を申し上げなければいけません。
誰よりも「シェリー」を好きになってくださっている貴方にとって、彼女の「死」が残された人達に惨く扱われてしまうことは、あまりいい心地のしないものであったと思います。
「あ、無理だ」と思われましたら、すぐにページを閉じてくださいね。貴方の誠実なところは貴方の大きな魅力ですが、その魅力が故に貴方が辛い思いをなさるのは、私も悲しいです。


ようやく完結と相成った7月2日以降にも、温かいご感想、鋭いご考察を複数、頂きました。
皆さんの慧眼により、私がドヤ顔で敷いた伏線……もとい小ネタが見破られる瞬間というのは、とても悔しく、そしてとても嬉しいものでした。
見つけてくださり、気付いてくださり、覚えていてくださり、辿り着いてくださり、本当にありがとうございました!

優風光さん。更新したその日に67話にも及ぶ大長編を読了してくださっただけでなく、このような詳細なご感想まで頂けたこと、本当に感謝しています。
ドヤ顔で混ぜ込んだ小ネタの9割ほど、見抜かれてしまっていた時は流石に焦りましたが、やはり嬉しいものですね。誤字も優しく指摘してくださり、本当に助かりました。
【人間が持つようなものではない狂気】を持っている、アルミナ(アルミナ、と呼んでくださり本当に嬉しかった!)とズミさん。
【人間が持って当然であろう、人間味溢れた狂気】を持っている、「あたし」と「お姉ちゃん」(こちらもシーダで呼んでくださり本当にありがとうございます!)。
彼等の異常はこのように区分されていること。これらの異常は全て「生きるためのもの」であり、誰にも奪い取れないものであること。
そうしたことを、私は貴方からの言葉で気付くに至りました。素敵なご感想、ご考察、ありがとうございます!

コグマさん。67話にも及ぶ彼等の祈りにお付き合いくださり、ありがとうございました!
アルミナの「生きていたくない」という理由に【人間味】を見てくださり、本当に嬉しかったです。
まだ知り合って5か月程度しか経っていないのですが、こちらで沢山お話させていただいているので、もう何年も一緒にポケモンを楽しんでいるような気がしてしまっています。
これからも一緒に、ポケモンのこと、音楽のこと、沢山お喋りできるといいですね!

冬華さん。アルミナに対する好感のお言葉をお寄せくださりありがとうございます!
【純粋と無垢と無知という色のないモノをカンバスにぶちまけたような】という表現には思わず「ウオォッ!」と唸ってしまいました。流石冬華さん、表現が秀逸!
毒物に関するご考察も「青酸カリは味があるから静かに殺すならヒ素かスズランの方がいい、そうか成る程……」と思わずメモしてしまいました。流石冬華さん、知識も豊富!

ポプリさん。この「やさしくありませんように」の正体に辿り着いてくださり、本当にありがとうございます!
マリーが【本という形で紡ぎ出したものを見ている】というご考察、大正解でした。
【全て】を綴っている人物は、実は他にいるのですが、少なくとも「木犀」と「やさしくありませんように」という「本」の執筆者は、他の誰でもない、マリーです。
私があとがきにて紡ぐいつもの言葉「では、また次の物語で会いましょう!」に、「また次の物語を楽しみに待っております」と返してくださったことも、とても嬉しかったです。

紺奈さん、はじめまして。
「やさしくありませんように」を通じて、貴方と知り合えたこと、お話させていただけること、とても嬉しいです!
丁寧なご感想、送ってくださりありがとうございます。紺奈さんの感じたこと、考えたこと、お伝えくださり本当にありがとうございます。
彼等に「もう【死の淵から身を投げることはない】だろう」という確信を抱いてくださったことに、救われる思いがいたしました。
木犀、片翼、サイコロ、マーキュリーロードといった長編を何度も読み解いてくださっているとのことですので、最高に興奮した私はお返事でベラベラと喋り明かすことでしょう(笑)
覚悟しておいてください。私の話は、長いのです!

先日、この連載について温かいお言葉を下さった匿名の方にも、心からの感謝を申し上げます。
お礼の言葉を紡ぐべきはこちらだったのですよ。67話にも及ぶ彼等の祈りにお付き合いくださり、本当にありがとうございます!


頂いたご感想の中で多かったのは「アルミナは狂人ではなく、置かれた環境がそうしてしまっただけの話である」「彼等の生き方を不快には思わなかった」というお言葉でした。
皆さんのお言葉を拝見する度に、ああそうだったのかと、恐れすぎなくてもよかったのかもしれないと、徐々に思えるようになってきました。
書き手である私の認識と、読んでくださる皆さんの認識は往々にして異なります。
だからこそ、皆さんのお言葉で、皆さんの感じたことをお伝えくださりとても嬉しかったですし、寄せられたご感想に救われる思いがいたしました。

それから、何名かの方から「泣いてしまいました」というお言葉を有難くも頂いていたのですが……。
どうか、泣かないでくださいね。
「木犀」はさておき、「やさしくありませんように」は悲しい話ではありません。惨たらしい話です。滑稽な話です。やさしくない話です。
だから「あたし」のように、「生きることって、ほら、こんなにも滑稽だ!」(第三章59話)と、笑い飛ばしてやってください。

どうせやさしくない世界ですから、笑い飛ばして、明るく元気に生きた方がきっといい。
このサイトが、そんな皆さんの懸命な人生における、娯楽の一助となり続けられるよう、私はこれからも精進していこうと思います。


最後になりましたが、67話にも及ぶ彼等の祈りにお付き合いくださっただけでなく、この長いあとがきにまでお付き合いくださった、貴方へ。
本当に、ありがとうございました。

では、また次の物語で会いましょう!


最後に、ちょっとしたおまけを用意してあります。
蛇足である可能性を大いに含んでおり、また「木犀」を未読の方には訳が分からない代物になってしまっていますが、それでもよければ、どうぞ。


2017.7.7


(2017.7.11追記)
以下の感謝の言葉は、マーキュリーロード続編のあとがきにて記そうかと考えていたのですが、先んじてマリーがこちらに登場してしまいましたので、書かせていただきます。

実は「マリー」という名前も、私が考えたものではないのです。
マリーは「ローズマリー」というハーブの名前から拝借いたしました。このハーブは別名「海の雫」と呼ばれているようです。
私はとある方に、数年前、この花を紹介していただきました。この「海の雫」という素敵な別名が、海色の目をしたあの子を「マリー」にしてくださいました。
ローズマリーとのご縁を結んでくださった、きゃらしゅさんに、心からの感謝の気持ちを込めて、此処に綴らせていただきます。

ありがとうございます、きゃらしゅさん。
貴方のくれた名前が、あの子の海を一層深くした!

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