青の共有・夜、改め「夜に読まれる物語」これにて完結です。
アポロさんとクリスさんの一夜を見届けてくださり、ありがとうございました。
いつものように長々とあとがきを綴りたいという気持ちは勿論あります。
ただ、ずっと書くまいと思っていた性行為、その描写をあまりにも細かく示し終えた直後である今は、上手く言葉を並べられそうにありません。
ですから、今はご読了くださった方への感謝の言葉を申し上げるのみに留めようと思います。
裏話や小ネタなどはもう少し時間を置いてから、書かせていただきますね。
……でも、これだけは先に。
性行為を書くことは想定外でしたが、本編「青の共有」の対となる「青の共有・?」となるような番外編は、長らく書きたいと思い続けてきたものでした。
本編ではクリスさんがアポロさんの罪を引き取る、すなわち「貴方を赦すために」その存在の全てで彼と向き合いましたが、
逆にアポロさんが彼女の罪を引き取れる場面が、この二人の今後において必ず訪れることになると考えていたのです。
アポロさんの「生き方の不実性」と対になる、クリスさんの「在り方の不実性」。彼女が長く、大好きな相手にさえ隠してきたこと。
それを、彼女はどのタイミングで開示するのか、あるいは墓場まで持っていくことになるのか……と、散々考えてきましたが、
何も隠すことなく体を開き合うあの行為の中でなら、彼女は自らの不実性を告解できるのではと思い、そうした仮説を形にするため、この度、書かせていただいた次第です。
では、その他の裏話などはまた後日ということで。
叶うならばまた、次の物語で会いましょう。
2020.4.30 藤 葉月
I will never give up on writing words, as long as you keep on walking with me.