N、キノコとピンクとおめでとう

ええい悲しすぎるのでこのまま進むしかあるまい!
いつかきっとビートに会えるはずだ。大丈夫、彼だって強いはずだもの。大丈夫、大丈夫。

4つ目のジムを撃破したので、次は5つ目のジムがあるというアラベスクタウンに向かいます。
その際、通ることになるのが、発売前に公式さんが主宰していた「定点カメラの映像公開」の舞台となったルミナスメイズの森です。
雰囲気がとても良く、BGMもお洒落で楽しく探索できました。もうちょっと「迷いの森」っぽく複雑な地形をしていてくれると虜になってしまっていたかもしれません。
面白いポケモンも大勢いましたので、6番道路で捕まえたポケモンと併せて紹介しておくことにしますね。

・デスマス(ガラルのすがた)「カメンどした」(人のマスクではなく、壁画の欠片のようなものを持っていたので、思わず「仮面は? 仮面どうした?」と叫んでしまいました)
・スナヘビ「すなのおんな」(安部公房様の傑作小説から。図鑑説明の「8kgの砂を体に蓄える」という文から着想を得たのですが、あ、あのね、このスナヘビ、男の子なんだ……)
・イエッサン「セバスチャン」(ポケモンセンターの左側、カフェに男性と共にいらっしゃるポケモンですね。でもちょっと青色成分が多いような気が)
・ヤバチャ「アッサム」(君がポットデスになるんだね! と興奮していたのですが、「割れたポット」が勿体なくて結局なかなか進化させてあげられませんでした、ごめんね)
・ベロバー「あかんべ」(触れると光るキノコで辺りを照らしつつ進んでいるといきなりキノコの影から現れました。すっごい濃いピンク。悪・フェアリーというタイプも面白い)
・ギモー「きもぅ」(ベロバーの進化系で同じく悪・フェアリー。この時はまだ1回進化を残しているとは露程も思わず、そのままボックス行きとなってしまいました)

ここら辺からパーティメンバーが5匹固定され、いい感じに強くなってきたので彼等のことも紹介しておきましょう。
1、 メッソン → ジメレオン → インテレオン「トノミー」:ごり押しのプロ
2、 ヒメンカ → ワタシラガ「ノエシス」:鈍足耐久わたげちゃん
3、 エレズン → ストリンダー「ニヒリム」:スレたロックソウル
4、カモネギ(ガラルのすがた) → ネギガナイト「タブラ」:九条ネギの姉貴
5、ミブリム → テブリム → (実はもう1回進化を残している)「シミュラー」:箱入りエスパー様

6匹目にはいろんなポケモンを入れて、レベリングを行いつつ進化を待っていました。
一番長くパーティにいたのはデスマスですね。レベル50を超えても進化しないのには流石に焦りました。
マホイップとこの子のみ、降参して進化方法を調べたんですよね。マホイップはともかくデスマスは……あれは……あれは分からないってば……。

さて、ルミナスメイズの森を抜けた先にあるのがアラベスクタウン、のはずなのですが、正直「まだ森の中なのでは?」と思ってしまう程に、その、うん、キノコだらけでした。
小柄で可愛らしいポケモン達がふわふわと町の中を漂っていたり、屋根の上でお喋りしていたりします。
ざっと分かるだけでも、ネマシュ、テブリム、チョンチー、マーイーカが住み着いています。
チョンチーとマーイーカに至ってはフェアリー要素など全くないはずなのに、このキノコタウン(ちがう)に上手いこと溶け込んでおられるから不思議です。

ナックルシティの東側で、女の子から「アラベスクタウンのフランクくんにお手紙を届けて」というミッションを受けていたのですが、
実際に面会したフランクくんは、……うん、そんな気はしていましたがやはり、老齢の紳士でいらっしゃいました。
「小さい頃、仲良くしていたのだけれど、幼いころに病気で引っ越して、それ以来会っていなかった(要約)」というようなことを話してくれて、
手紙のお礼を告げてくれたところで「彼女は元気だったかな?」と尋ねてきます。
選択肢「はい」と「…… …… ……」でしたが、沈黙を選んでも「無口な子だね」と言われるだけなので素直に「はい」と肯定しておきました。
このおじい様からはこだわりスカーフが貰えるのですが、ナックルシティの女の子がいた場所に戻ると、「れいかいのぬの」と感謝の手紙を受け取ることができます。

イベントとしてはこんなところでしょうか。
芸術家らしき男性から「炎を表現するような服をオレの前で来てくれないか!」と言われたのですが、未だに達成できていません。どうやったらええねん、あれ……。
でもこの男性の理論「メッソンとヒバニーは違う種族だけれどもポケモンと総称する。ならば俺だってポケモンであってもいいんじゃないのか(要約)」はかなり好きだったりします。

町の最奥にどっしりと構えるアラベスクスタジアムに入ると、ポプラさんが歓迎してくれます。
どうやらこのジムミッション、バトルをしながらクイズに答えていき、ポプラさんの「次世代ジムリーダー」に相応しいかどうかを彼女が査定する場でもあるようで、
訳の分からないクイズ祭りを潜り抜けたものの、正解である方がいいのかそれとも失敗を選ぶべきだったのか、どっちだ……? などと頭を悩ませることになりました。
ま、まあストーリー上、主人公であるナユがジムリーダーとして合格することは在り得ないのですけれども、ええ、なんかなりたくなっちゃうじゃないですかこういうの!

ジムトレーナーとの三連戦、およびクイズの三回答を終えて、ポプラさんとの試合です。
さて此処からは正真正銘のバトル……などと思っていたのですが、普通にジム戦においても飛んできました、クイズ!

問1
「あんた……あたしのあだ名、知ってるかい?」
魔法使い or 魔術師 → 魔法使いを選択 → 「ブブー! 残念だねえ」 → ニヒリム(ストリンダー)の素早さががくっと下がった!

問2
「あたしの好きな色は?」
パープル or ピンク → ピンクを選択 → 「人には求めるがあたしはそうじゃないよ」 → ニヒリムの防御と特防ががくっと下がった!

問3(※これはとある実況動画で拝見させていただいたもので、私の冒険では未確認のクイズです)
「さてと……あたしの年齢は?」
88歳 or 16歳 → かのお方は16歳を選んでいました → 「あんた……いい答えだよ!」 → 〇〇の攻撃と特攻がぐーんと上がった!

理不尽が過ぎてバトルどころの騒ぎじゃなかった。オモシロイ! オモシロイ!
肝心の手持ちはマタドガス(ガラルのすがた)、クチート、トゲキッス、そしてキョダイマクスするマホイップでした。

「眠気覚ましのモーニングティー、ようやく効いてきたようだよ」(ラスト1匹)
「腹を括ったかい? ちょいと楽しませてもらうよ」(ダイマックス前)
「あんたらに足りないピンク、あたしらがプレゼントしてやるよ」(キョダイ技発動時)
「ピンクは足りないけれど、あんたら、いいトレーナーとポケモンだよ!」(勝利時)

勝利後、ジムリーダーとしてのオーディションは不合格であったことを告げられ、残念賞みたいな形でジムバッジとユニフォームを頂戴します。
やっぱりあれだけ間違えれば合格は貰えないかあ……残念!
「年寄りを軽んじるのは勿論よくないけどさ、年寄りが出しゃばっている世界もよくないからねえ」という立ち去り際の台詞が印象に残っています。
これを「年寄り」であるポプラさんの側が口にできるというところに彼女の器の大きさを感じます。ガラルの大人は素敵だなあ。

スタジアムを出ると、ポプラさんに呼び止められ、ナックルシティに用事があるから一緒に行かないかと言われます。
次のスタジアムがあるキルクスタウンに行くには、一度ナックルシティに戻る必要があるとのことで、
是非ともお願いしますと同行し、ナックルシティ中央のポケモンセンター前に戻ってきました……が。

おおおっといるじゃないですかビートが! いるじゃないですか! ナックルスタジアムの前に、おわすじゃないですかぁ!
以下、シーンの概要をまとめたメモです。

(主人公が近付くと、気配に気付いたのかビートが振り返る)
「チャレンジバンドもはく奪され、ジムチャレンジャーでなくなったぼくの姿を見に来るとは……。あなたに余裕なんかあるのかい?」

あるよ → 「まあそうかもしれないですね。ぼくという強敵がいないから」
さあ…… → 「あなたの実力に合わせた、控え目な態度なんですね」

「だけどね! ぼくは諦めていませんよ! 委員長のため、チャンピオンになります! もう一度ジムチャレンジに参加できるよう、頼みますから!」

(ポプラが少し遠くから歩いてきて、ビートと主人公に気付き、ビートの方に注目する)
「おや、あのコ……。いかにもピンクだね! 真っ直ぐだし、捻くれてもいる……いいねえ……そうでなければ人間の幅は出てこないよ」

(ポプラさんの横顔がアップになり、目がカッと見開かれる)
「よし、ジムミッションだよ!」

(ビートがその視線に驚き仰け反る)
「なっ! な!?」

(ポプラさんが傘を放り出し、物凄い勢いでビートへ突進)
(ビートの顔を手で包み)「ピンク!」
(腕を掴み)「ピンク!!」
(コートの裾を摘まみ)「ピンク!!!」
(最後にビートの肩をぽんと叩いて)「おめでとう!」

……?

(シーンが切り替わり、ビートと向き合うポプラさんの映像になる)
「あ、あなたはポプラさん!? いきなり何をなさるんです?」
「あんた、オリーヴなんかに良いように使われ、必死にねがいぼしを集めたのに、見捨てられて困ってんだろ?
あたしに付いてきな。なんとかしてやらんこともないよ。勿論、あんたの頑張り次第だけどね」

(動揺していたビート、この言葉で少し得意気ないつもの表情になる)
「ぼくを試すのですか? いいでしょう! むしろあなたに認めさせ、ねがいぼしのこと、教えてもらうとしましょうか!」

その後、ポプラさんは主人公に、キルクスタウンの方向を示してビートと共に去っていくのですが……。いや、これ、どう思います?
正直、ポプラさんの勢いとビートの怯えっぷりに爆笑してしまったのですけれども、ただ大事な情報も結構出てきているのでまとめておきましょう。

まず、ビートは「ねがいぼしが何であるのかを知らされていない」ということ。
ただ「ローズさんがねがいぼしを欲している」という情報だけを知り、彼のために必死にねがいぼしを集めていただけ、というような位置だったのですね。
次にポプラさんが「オリーヴなんかに良いように使われ」と発言したこと。
ねがいぼし関連の騒動にポプラさんが直接関わってくる描写がなかったにもかかわらず、彼女は「オリーヴに良いように使われた」と断言しています。
もしかしたらローズさんの補佐をしているオリーヴさんには、それっぽい悪評のようなものが付いて回っていたのかもしれませんね。

そう考えると、前回のビートが遺跡を壊そうとした騒動の流れも腑に落ちます。
ローズさんが「本当に残念ですよ」と言ったあれは本心で、彼はビートがあのような行為に及ぶと予想していなかったのではないでしょうか。
むしろ「ねがいぼしを委員長が必要としている」と吹き込んだオリーヴさんが、
彼を良いように使って暴走させた上で成果であるねがいぼしだけを全て奪い取ろうとしていただけの話で、
このように仮定すると、ローズさんの落胆も、ビートの動揺もある程度納得ができてしまうのですよね。

ローズさんのリーグカードの文章をオリーヴさんがあのように書いたことから、彼女もまた、ある程度の依存心をローズさんに向けていることが分かります。
ビートにとって主人公やホップが邪魔だったように、オリーヴさんにとってはビートこそが邪魔だったのではないでしょうか。
邪魔ではあったけれど、駒として使うことも辞さない辺り、非常に狡猾であると言わざるを得ません。
……いや、以上のことは全て私の妄想に過ぎないので、真に受けてはいけませんよ。

2019.12.8

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