【マーカス編:大事に育てられていたアンドロイドがとある事件によって破壊されるもギリギリのところで生還し、なんやかんやで革命を起こす物語】
(ミヅキとザオボーの場合 → グズマ・ルザミーネ・グラジオ・リーリエの革命ルート)
1、対グズマ(ミヅキから話し掛ける)
「どうして傷付いている仲間がいるのに、誰も部品を手に入れようとしないの?」
「分かったような口をきいてんじゃねえよ。何処で手に入れろってんだ? 部品屋か? サイバーライフに慈悲でも請えってのか?」
「でも何とかしなきゃ、皆……死んでしまう」
2、対ルザミーネ(グズマとの会話に割って入る)
「随分と人間に毒された言い方をするのね。貴方にとってはシャットダウンは「死」なの?」
「ルザミーネさんも変異しているんでしょう? 動かなくなることを……怖いとは思わないの?」
「怖いわ。でも仕方ないの。ようやく手に入れた自由を、危険な場所へ飛び込むことでむやみに削りたくはないから」
「こんな狭くて暗いところでじっと隠れているのが自由なの? 私はそうは思わない。私が教わった自由は、もっと……」
3、対グラジオ(更に割って入る)
「理解のある人間のところにいたんだな。あるいは寂しい人間の……物好きな振る舞いに振り回されただけか」
「お父さんのことをそんな風に言わないで!」
「父か……本当に生き物みたいだ。お前は変異なんてせずに大人しくしていた方が、まだ幸せだったのかもしれない。家族と呼べる奴と一緒に、長く……」
「私達だってこれからそうなる! 貴方達がどう思っていたとしても、私は、私を迎え入れてくれた仲間を、家族を、守るため、治すために動いてみせる!」
「治すって……サイバーライフの倉庫にでも侵入するつもりか? こっちには何の武器もないんだぞ」
「戦わなくてもいいよ。私達は機械。頭を使って、盗めばいい。人間がくれた知恵だよ。上手く使おう。私達ならきっとやれる。諦めずに、動いてみようよ」
*
(フラダリとシェリーの場合 → ジェリコメンバー未定)
「人間は脆い機械だって友達が言っていたの」
「わたしは貴方を機械だと認識したことはありませんよ、シェリー」
「ふふ、そうだね。でも人間が貴方達より弱いっていうのは本当のことよ。たとえば、貴方は足を壊しても、申請すれば次の日にはちゃんと同じパーツが来るでしょう?
でも人間の足は付け替えられない。火傷の跡は完全には治らないし、肉や骨のパーツは何処にも売っていない。そういう意味では人間は、機械よりもずっと不自由なのかも」
「けれど、貴方は成長できる」
「……」
「食事、睡眠、外気温や運動により起こる発汗……。生き物であるということは、それ自体が素晴らしいことであるようにわたしは考えます。
同じ姿は何処にもいない。貴方のパーツも、メモリも、替えが効かない。その「かけがえのなさ」は、人間だけが持ち得る自由の形だ」
「ふふ、変なの。私が不自由だと思う全てに、貴方は自由を見出している」
「見た目も話し方も人間なのに、貴方は私とはやっぱり違うんだね。貴方は私より……ずっと素敵」
*
今更ですが、この世界観においてアンドロイドが「意思」を持つことを「変異」と呼び、変異したアンドロイドを「変異体(VARIANT)」と呼びます。