「あんたが笑ったらそれはそれはオモシロイと思うけれど、それだけかな。どんな表情をしていようがあんたの勝手でしょう。構わないわよ。
笑ってくれないから不安になるとか悲しくなるとか、そんな女々しいことを考えられる人間じゃないことはあんたも知っているでしょう」
「そうですね」
「えっ、随分とツマラナイって顔をしているけれど、もしかして、躍起になってUNOとかゲームとか持ち込んで、意地でもあんたを笑わせようとあれこれ試した方がよかった?
それとも……あんたともあろう人が、あたしに笑顔を望まれてみたかったなんて、そんな無益で無駄でツマラナイことを本気、で……」
「……なかなかに心地良い誤差をありがとうございます。貴方にも人の心を読む才があったとは思いもしませんでした」
その槍があたしの心臓に深々と刺さり、とても嬉しい気持ちにさせられてしまったのが非常に悔しかったものだから、
今のイズルでは決してできないであろう満面の笑みで「そうよ、羨ましい?」と告げ、ささやかな反逆を試みてやった。
*
ちがう。イズルを書こうとしていたのではないんや。でもなんか出てきてしまったんやイズルが。仕方があるまいよ(?)