私はこの件においては徹底的に「弾かれる側」だとばかり考えてきたのにいつしか「弾く側」になっていた。弾きたくなんてないのに家族のため、両親のため、弾く側にならざるを得なかった。両親の言い分が分かってしまった。私を含めた身内全てを護ろうとしてくれているのだと分かってしまったから、もう反抗することなんてできなかった。馬鹿みたいだ。
身分違いの恋も、呪われた血も、全部現実のことなんだ。ファンタジーに夢見るまでもなかったんだ。私達そうやって、どうでもいいこと、本当はどうでもいいって笑ってあげなければいけないようなことに、いつもいつでも苦しむように出来ているんだ。
は?
いや待て待てどう考えてもおかしい。私なんかよりずっとずっとまともに生きてこられてきたはずの弟がなんでそんなことで弾かれる側に回らなきゃいけないんだ? 人生は不公平か? レオナさんそうなのか?(ごめんつい半日前までレオナさんの話を書いていたものだから)