陰鬱なネタばっか(ツイステ)

 全部最後には死ぬ。ドッカーン!!(男子校であるというルールに則り「生徒」は全て男装、もしくは何らかの方法で男になっている)

・「薔薇を塗ろう」を繰り返して成績も振る舞いも心理さえ完璧に塗り替え続けて、あわやクローバー先輩をオーバーブロットさせるところまで追いつめて、その真実に気付くや否やごめんなさいの意味を込めて物理的に首をはねて幸せに死んでいくハーツラビュル2年生の話。当人は罪滅ぼしをした気分になれているのできっと幸せ。クローバー先輩のブロット蓄積も綺麗さっぱり取れて幸せ。大団円! この場合、クローバー先輩は彼女が「彼女」であることを知らないままである可能性がある。男装ではなく完璧に男。悪魔に魂でも売ったのだろうよ。

・ジャミルの手駒としてずっと操られ続けてきてめちゃめちゃ幸せだったにもかかわらず、4章の「ドッカーン!」騒ぎにより操りが解けてからどうすればいいか分からなくなってしまい、指針を求めて自ら誰かしらの駒になりに行こうとするスカラビア3年生の話。ユニーク魔法がきっと対象者への徹底的な隷属を可能にするタイプのやつなんだと思うよ! 使いすぎてオーバーブロットして暴走の果てに死んでしまって、その死体からこの3年生が「男装した女の子」であることがバレるかと思ったけれど、偶然通りかかったレオナさんが僅かな慈悲により死体を砂にしてくださるから何の問題もないよ! 綺麗にいなくなれるねよかったね……。

・冥界に探しものをするため授業以外の時間はほとんどゴースト化の魔法で実体を消し、川の近くを探し回っているイグニハイド1年生と、その姿を気紛れに追いかけて深海のような暗い場所を一緒に探索するのがたまの楽しみになりつつあるフロイドとジェイドの話。ゴースト化した体が女性のものであるから二人はなんとなく本当の性別を察している。更に言えば、1年生の探しものは「こんなところにはない」ということを二人は分かっている。「もっと奥」へ潜らなければ見つからないと知っている。その、もっと奥へ潜る度胸、を1年生が得るより先にフロイドは飽きてしまうので、彼女が死ぬのを見届けるのはジェイドだけ。「お気を付けて」って、思ってもないことを言ってくれ!

『美しい歌声も、強力な魔法も、全部僕のものだ!』(第三章アズールの台詞より)
・綺麗な歌声と引き換えに性転換の薬を貰い、声も低くして身長も伸ばして胸も削いで性器も生やして、女性であることを完全に捨てて偽名での入学を果たしたにもかかわらず、本格的な魔術や錬金術の勉強がこれからっていう時に第三章騒ぎが起きて契約書が砂になったことで女の子に逆戻りし、退学を余儀なくされるハーツラビュル2年生の話。リドルの「僕が入学してから一人の留年者も退学者も出していない」にも泥を塗ることになるのでこれが一番悪質。故にこれ、とても書きたい。アズールにはジェイドとフロイドがいてくれるので大丈夫! 何の問題もない! 大丈夫! ……であるはずなのにアズールは再契約で彼女を学園に留め置こうとする。「あんたの契約も慈悲も努力も、つまらないわ、だいっきらい!」って最強の信頼と共に手を振り払って消えてくれ。消える寸前にアズールは契約書なしの強欲なユニーク魔法で彼女の全てを奪い取ってくれ。ほら綺麗な歌声が戻って来たよ。彼女の望みも叶ったよ。素晴らしい! ハッピーエンド!

『別に新しく入った小説の続きが気になって、誰よりも早く借りに来た訳ではありませんから』(第一章、学園長の台詞より)
・ゴミに出されようとしていた肖像画の女の子の話。書きたい話があるからそれまで匿ってほしいと学園長に懇願し、預かってもらえる。つまらない話ばかり書いてきた彼女は約束通り最後まで書ききって、燃えて消えた。数十年後、そのつまらない話が蔵書の一つとして図書館に「戻って来た」と知り、足を運ぶ。「貴方のツマラナイ話を読みたくなったワケじゃありませんよ。これは物語へではなく、貴方への挨拶です。旧友のもとには顔を出したいじゃないですか。ほら私、優しいので」
(Kが見当たらないので代わりにこの人に読んでもらおうとしている最低なYの話)

『マナーのなっていないことだ』(トレイン先生、授業終了後の台詞)
・暇を持て余したゴーストの女の子の話。トレイン先生のことを別の女性に重ねて見ているらしい。「音楽の授業はしてくれないの?」「その猫は嫌い。でもあんたがそいつをすこぶる可愛がっている様は見ていて飽きないわ」「あんたの淹れたお茶が飲みたいわ。……ああ、中にネズミが入っていないかどうかちゃんと確認してからにしてね」「長く生きるってどんな気持ち?」「内側から鍵をかけて、閉じ込めて」「永遠に此処から出ていかれないようにして」うんざりしてきたトレイン先生は本当に「内側から鍵」をかけて彼女を何かの中に閉じ込めようとする。(この「何か」は何がいいかな、なんも考えてない)その行為に感極まって彼女は嬉し泣きをするのでトレイン先生はいよいよ呆れ返る。いやそうして欲しかったなら最初からそう言えばええやん、と告げる先生に「慈悲でそんなことをされても嬉しくない。あんたには悪意と憎悪をもってあたしを閉じ込めてほしかった」とゴーストが嬉しそうに話すものだから、ああこいつマジで頭おかしいんやなと思いつつちょっとばかし愉快なおさない気持ちになれてしまい先生は笑う。「今だけだ。今だけなら、君の望むヴィランになってやれる。ほら、鍵をかけてやろう。まったく、こんな質の悪い頼み方しかできないなんて、本当に」
(Yに見つからないように隠れるため、かつトレメイン婦人の悪行の再現をこの身で味わうために彼を煽り立てるKの話)

(これを一番書きたい)
・何もかも差し出すし死ぬまで貴殿の手足となって働くから、私に本物の友情を最後の最後まで見せてくれ、などとぬかしてどかどかとモストロ・ラウンジのVIPルームに乗り込んでくるポムフィオーレ2年生の話。三章後。担保のひとつとして、自作の魔法薬により性別を偽っているだけで本当は女であることは序盤に開示済。忠実に働きそれなりに有能で退屈しない程度には面白いことの言える彼は邪険にこそされないが気に入られる訳でもない。最適な距離を保ちつつ三人が仲良くしているところを特等席でニコニコと一人で眺めるのみ。「友情は見ているだけでは手に入りませんよ」などと口にするアズールに「私では上手く扱えなかったからせめて近くで眺めていたい」とちょっとだけ寂しそうに答える。ジェイド・チート尋問兵器・リーチのユニーク魔法によってありとあらゆることを聞き出しアズールは契約内容を「彼女を生かすためのもの」に変更しようとするが、彼はそれを頑として拒みそのまま卒業する。オクタヴィネル三人衆に自らの夢ばかり押し付けた卑怯者は泡となって消える。焦がれた友情を愛するばかり。生きるために刺し殺せなかった時点で彼女の負け。

・インクでもタコ墨でもイカ墨でもなく木から作った「炭」を持ち歩いていて、それを使って文字を書くことを趣味とする東洋かぶれの低身長な男の子。「この体から分離させてほしい魂がある」というシンプルな難題を引っ提げてVIPルームに転がり込んだ彼を、彼の望んだ別人の姿へと作り替えるために画策するアズール。こいつもきっと担保としてVIPルームの中でのみ女性の姿に戻っている。「別個体であるあんた達がいつも一緒にいられているのが羨ましかった」「やっぱり質の悪さってヤツがないと、友達なんてやっていられないんだね」と笑う彼女は同一の体の中にもう一人を飼っている。「この子を大事にしてあげてね。あんたがあたしにしてくれたのと同じように」彼女はもう一人に体を譲って、魂だけになって外へ出ていく。あわや水泡と思われた彼女の飼い主に今度はアズールの方が名乗りを上げたため、彼女は小さな小瓶に炭の色をした魚の形で入れられて、ずっとずっとアズールと一緒。契約の完遂に伴いまるきり別人になってしまったおさげ姿の誰かさんには、きっとジェイドあたりが恋をするんじゃないかな。不毛不毛! あれっこれだけ死んでいない。あかんな失敗した。えっとここからどうやったら死ねるかな。うーん?

 性別も種族も自身にまつわる何もかもを誤魔化して上塗りしてじわじわ自滅していく、所謂「緩慢な自殺」型の人間の話を考えるのめっちゃ楽しい! シェリーがいっぱいいるぞわーいわーい! 久しぶりだねシェリー! またお前と仲良くなれるなんて思ってもいなかったよ! やはり最低な平穏は貴方と共有すべきだ。シアやユウリじゃ気持ち悪いだけだものね。貴方こそ相応しい。何度でも蘇ってくれ。

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