+ ルーカスさんイベント、無事終了
物やら人やらモンスターやらを指パッチンだけで瞬間移動させ、何十年も前に起きたゼークス帝国の滅びあたりのタイミングのキーワード(シアレンス、セルザヴィード、アルヴァーナ、等々)をまるで見てきたかのように話し、歌うだけで主人公をスヤァさせ、異界へのゲートさえ開く……。メタ的な視点で見るなら、こういう超人、神の域にある存在が街の中に紛れ込んでいるというのは冒険譚を進める上ではものすっごい便利なんですよね。チートキャラ、お助けキャラである彼の「神としての善意」はメインストーリーに必須のものであったはず。要するにチートキャラが「使えない」存在では、あるいはその感情故にチートを「使わない」ような存在では、困る訳だ。物語が進まないからね。であるからして彼は「この性格でなければいけなかった」のだとは思う、思うのですがそれでも私はひどく胸が苦しくなった。ルーカスさん大好きだよ。発売前から好きになるのは貴方だろうなとは思っていたけれど予想の10倍くらい素敵だったよ。貴方の物語を見届けられて本当に良かった。
その気になればきっと世界さえ指パッチンでどうにかできてしまうだろうに、自分で決めた「世界への不干渉」のルールをギリギリまで守りつつ、でも神としての力を小出しにして子供たちを楽しませて、楽しんでくれていることを本気で喜び、あくまで街の住民の一人であるという姿勢を貫き通し、その結果再び町の住民からの信頼を取り戻すに至った。彼の神技は街の人たちにとっては、やっぱり「手品」「素敵な歌」以外の何物でもない。ナユもルーカスさんもそれを分かっている。それでいいと思っている。でもナユには、その力が神のものであると分かっているナユにだけは「貴方に捧げる神の技です」と笑い、「手品」という言葉で濁すことなくありのままの姿と言葉でナユに一株の花を差し出した……。
完璧だ。素晴らしい。素敵なイベントでした。ありがとうございました。
で、此処からなんだよ不安なのは。前作でも親愛イベントまではぐっとくる感じだったのに、恋人になって結婚に向けてのイベントが始まった途端なんかちょくちょくおかしな感じになっていったんだ。クローリカの結婚イベントとか何度首を捻ったか知れない。今、私のルーカスさんの好感度としてはMaxを突き抜けてそれこそ神の域であるからして、このまま終わってもいいんじゃないか、という気持ちでいたりもしている。この方にこれ以上踏み入ることで見られる次のイベント(結婚イベント)でなんかおかしなことになってしまわないか、それが心配だ。私(プレイヤー)は、心配だ。
でもナユはそんなこと考えもしないだろう! 最後までナユはルーカスさんを信じるはずだし、この先待ち受ける何に刺し殺されてしまったとしても(現段階で最も容易く想定できるのは寿命差によるもの。ルーカスさん、見た目は明らかにナユよりずっと年上なので残されるのはナユの方、などと発売前は想像していたけれど全然そんなことなかった。神より長く生きる人なんているはずがない。ナユがどんなに神に愛されたとしても、ナユはその愛を最後には裏切って神を、彼を一人にする)きっと後悔しない、と思う。だってメインストーリーをクリアしてからのナユはなんかもう本当に楽しそうだ。Seedの呪縛から解き放たれた感がものすごいあって、とても自由で、笑顔で、素敵だ。だからほら、そのまま、どこまでも行ってこい。どうなったとしてもちゃんと見届けてやる。