怒涛のルンファク5語りの中に挟まれる唐突な連載振り返りをお許しください。ご言及いただくと嬉しくなっちゃうんだ。
「もう貴方は、私がいなくても大丈夫ですね」
「でもあなたがいなくなったら悲しいし、寂しいわ、とても」
「それだけではいけない? それだけでは、あなたと生きていくには少し、足りない?」
「いいえ、いいえ十分です」
やさしくありませんようにの「主役級」に相当する人々はこの二人だけではなく、「あたし」とか「お姉ちゃん」とか「あいつ」とか「オーナー」とか、色々、本当に色々いたのですが、この二人に的を絞り、夢小説っぽいものとして見ると……やはり終章のこの遣り取りを書くためにそれまでの二十万字以上はあったのだろうなという気持ちにさせられますね。
ちなみに「お姉ちゃん」はまさに「やさしくありませんように」と微笑みながら言えるようになるために、あの三十年余りを、それはそれは必死に生きてきたのだろうと思います。やっと笑えるようになったからあんなビデオレター作ったんやなこの子。