楽しい! 楽しい! 楽しい! ってなった後にふと我に返って寂しくなる

 今作の主人公本当にいい子で、今のところ隙が全く無くて、素敵だなあと思う反面、ちょっとばかし心配になるし、悲しくなったりもいたします。
 誰かが、主人公を大切に思う誰かが、記憶がない不安に寄り添ったり、ふざけて軽口を言い合ったり、大声で喧嘩するように意見をぶつけてきたり、それでも、何があっても友達だって、涙ながらに言ってくれたり……というのが、ない。そういう存在が今作にはいないんですよね。今のところ主人公は「友達のため」ではなく「助けてもらった御恩に報いるため」にこの街でSeedの仕事をしている訳で、そこにこう、隙(弱さや愛嬌)ってそんなにない。そんな彼女は一体、どのタイミングで火をともすのか、それとも今の涼やかな隙無しヒーローのままなのか。メインストーリーの進行が楽しみです。

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