木手永四郎っていう比嘉中の部長がね(テニプリ)

 ドキサバっていう乙女ゲームの攻略序盤で「貴方にもできる防衛術を教えてあげます」って言って、主人公に「最善手、それは『危険な場所に近付かないこと』これに尽きる」みたいなことを言うんですよ。その後に「だから貴方のこれは悪手だ、今まさに、危険な人物のところへ来ているのだから」みたいなニュアンスのこと言って「オレに触るとやけどするぜ」的なこと言ってハートマーク出るみたいなのあったんですけれどもそっちじゃない、私が言いたいのはそっちじゃなくてね?
 この「危険な場所に近付かないこと」が防衛術の最善手っていうところ。これなんですよ。ドキサバをPS2でやったのなんてローティーンの頃であったはずなのにまだ覚えているんですよ。「此処って実はとても危険なところなのでは」とか「ずっと此処にいたら頭がおかしくなる」とか思う度に「では逃げなさい、命が惜しいなら。それが貴方の最善手だ」って言葉がぬっと出てくるんですよ。木手永四郎の顔は、まあ出てくるときもあるし出てこない時もあるのですが。

 ただ、あらゆる理由でその「最善手」を選び取れない人物がこのままならない世界には多すぎるということを、一応まだ中学三年生である木手永四郎は……知らなかったのでしょうね。
 でも彼には本当に大事なことを教わりました。木手永四郎、かっこいいよ。

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