昨日更新分で「捨ててください」と懇願した装甲について少しだけ。
彼はセイボリッシュワードや滑稽を極めた仕草などを使わずにユウリと過ごせる時間をそれはそれは気に入っているという心持ちでいていただいています。そうしたもので身を固めていなければ「このままならない世界から石を投げられ後ろ指をさされ、つまはじきに遭うばかり」だという風に恐怖しなくていい時間、それが手に入っているということなんですね。
ただその時間の中においてもユウリが装甲を外していないという事実は、セイボリーにとってはちょっと寂しかったのかもしれません。彼は「揃えてみませんか」と口にしたけれど本当は「独りは寂しいので一緒に外してほしい」ということだったのかもしれません。「もう二度と君に寂しい思いなんてさせない」とあのカフェで宣言してもらった後であったからこそ、尚の事。
彼はセイボリッシュワードや滑稽を極めた仕草などを使わずにユウリと過ごせる時間をそれはそれは気に入っているという心持ちでいていただいています。そうしたもので身を固めていなければ「このままならない世界から石を投げられ後ろ指をさされ、つまはじきに遭うばかり」だという風に恐怖しなくていい時間、それが手に入っているということなんですね。
ただその時間の中においてもユウリが装甲を外していないという事実は、セイボリーにとってはちょっと寂しかったのかもしれません。彼は「揃えてみませんか」と口にしたけれど本当は「独りは寂しいので一緒に外してほしい」ということだったのかもしれません。「もう二度と君に寂しい思いなんてさせない」とあのカフェで宣言してもらった後であったからこそ、尚の事。
あとこの台詞の「そんなもの」という形容にも若干示しているのですが、彼はあのセイボリッシュワードや滑稽を極めた所謂「ジョーカー気取り」をいたく気に入ってこそいるものの、そんなものがなくともただエレガントであれるならきっとそれは好ましいことだ、くらいには思っていそうだなあという解釈をしていました。元気でいるのってちょっと疲れますものね。周囲へのサービス精神を発揮できない程に疲弊しているときだってあるでしょう、幾ら魂の清いセイボリー氏といえども……。だからこそ、自身と同じタイプの装甲を常に、それもセイボリー以上にかたく強く身に着けている彼女に気付いて、ここで彼は初めて「憐憫」めいたものを抱いてしまっているんですね。
「あなた程の人でも」でユウリへの称賛と憧憬を、「そんなもの」で装甲に対するちょっとした辟易の心地を、「必要とするのか」で遣る瀬無さとか憐憫とかを、示したつもりでした。ちょっと多めに改行しているでしょう。これね、癖です。「どやぁ台詞」を書くとき私はいつもこうします。目立たせたいんです。ふっふふふ。
……いや、こういうことは本文中にちゃんと「わかる」ように書いておくべきでな? なんで私はこんなところで書いてしまっているんだろうな? もうあかん……あとがきの癖ほんまあかん……。
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