ユウリの選択不能性をビートの問題の隣に並べると、あまりの親和性の悪さに爆発を起こすのではないかと心配になる

「選べないなんて随分恵まれた生活をされてきたんでしょうねえ! 生きるために手を伸ばして掴み取らなければならないものがあることを、貴方は知らないんだ!
知りようがないんでしょう、その、おめでたい頭では! そんな貴方に僕の苦悩が分かるものですか」
「分からないよ! だって欲しいものがあるのならそれで全て解決するじゃないか! 手に入れるために頑張ればいいだけの話だろう、何をそんなに悩むことがあるというんだ」
「だから! 手に入らなくなったから悩んでいるんですよ! 貴方が奪ったんだ。貴方が、僕に寄せられていた委員長の信頼を僕から奪ったんだ。貴方のせいでめちゃくちゃだ!」
「八つ当たりにも程がある! 君があのような暴走を起こしたのは君の選択によるものだろう。私のせいにしないでくれ。私はただ、期待された通りにガラルを旅していただけだ!」
「うるさい! もういい、もう黙ってください。貴方のような人、僕は大嫌いですよ。そして僕のことも嫌いだ。大嫌いだ。
僕は所詮、ぽっと出の、貴方みたいな、無機質で気味の悪い人に取って代わられてしまうような、その程度の存在でしかなかったんですよ!」

「……分かった、よく分かった。君は私を憎んでいる。君は私にいなくなることを期待している。私がいなくなれば全て解決するんだ。そうだろう」
「うるさい、もう黙りなさい! そんなことできない癖に、消える勇気なんてない癖に、軽々しく口にしないでください!」
「できるよ。君が望んでくれるなら」
「……は?」
「私がいなくなることに意義があるのなら喜んでそうすると言っているんだよ」

こんなにも豪快に喧嘩してくださる二人組って書いたことなかったのでこれはこれでとても新鮮ですね、楽しい。

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