噂の藤パークに注文していた栞が届きました

やっべぇめっちゃ綺麗だ……ちゃんとWisteriaって書いてる……Wisteria……Wisteriaって大好きなんですよねこの響きからしてすっごい良くないですかこれ、これな(語彙の喪失)

藤の名前を有していた私のことを「素敵ね」と言ってくれたのは、手話を教えてくれるお姉さんでした。小学校1年時に、学校へその方が手話を教えに来てくれたんです。
教室の子供全員の名前をそれぞれ、1時間かけて「手話ではこうやるんですよ」って教えてくれて、私の「藤」もちゃんと手話で示してくださったんです。
私はそのとき初めて「藤」の訓読みが「フジ」であることを知りました。
私の旧姓における藤は「トウ」読みだったし、1年の頃は氏名を平仮名で書いていたから、「トウ」と「藤の花」が繋がらなかったのですよね。
手話のお姉さんから私は、藤は春に咲く紫の花であること、天から垂れ下がるようにして咲くとても綺麗な植物なのだということを教わりました。
幼稚園の卒業式で「お花屋さんになりたい」と喋っていた私は、その藤がまるで自分の花のように思われて、とても嬉しかったことを覚えています。
藤を、私の開いたお花屋さんで売れたらいいなあと、考えていたような気もします。まあ藤なんて花屋で売るようなもんじゃないんですけれどもね!

翌年のGW、祖父の知り合いに連れられてタンバシティにある18番札所のお寺に向かい、そこに咲き乱れる綺麗な綺麗な藤を見ながらラムネを飲みました。
やさしい紫、可愛い黄緑の葉っぱ、しなやかな蔓の重厚さ、ラムネの薄青と、舌に残るパチパチ。そういうものを覚えています。
この素敵な花が私の名前に在ることを、私は光栄に思っていました。失うまでずっとそう思っていました。今もそう思っています。

まあこの「祖父の知り合い」が実は祖父の浮気相手であったとか、その浮気相手が私に優しくすることで7歳の孫を懐柔しようとしていたのだとか、
藤は花としては素敵だけれど名前として存在すると画数が非常に多いので単語テストの時などに僅かなタイムロスが起こるとか、
そういうオチを付けることはいくらでもできるのでまあ笑ってやってくださいよフフフラダリ

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