「一緒にいきたい、連れて行って」

(同時に死ぬ小説を読了したので、思いついたことをメモしているだけ)

この懇願に対し、
「そこまで言うのなら仕方ありませんね、この件は貸しにしておきますよ」と快諾して一緒に罪を背負ってくれるのがビートで、
「いいえ、私に、向こうで貴方を待つ時間を下さい。できるだけ長い方がいい」と罪から一人逃げるのがシェリーで、
「やめておきましょう、貴方は私と同じところには来られないはずですから」と罪を奪い取り悠々とスキップするのがシアで、
「悲しいことを言わないで。だって貴方がいなくなってしまったら、次に生まれ変わる私は誰を待てばいいの?」とよく分からない罪を説くのがクリスさんで、
「お前を私と同じところに落とせるならもうずっと前にやっていましたよ」と過去に取り損ねた栄光の話をして懐かしみつつやんわりと断るのがゲーチスさんで、

「ええ勿論連れて行くわ、愛しているもの」と同意できるのがトウコ……かな。

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