泣いて喜んでくれたことがあったことをたまに思い出す

私の心はあんなに冷え切っていたのに。
「予定時間を90分もオーバーしている。どうしよう、チーフさんにどうやって説明すればいい」って、そんなことを考えていたのに。

私の仕事は心理療法士に関係することではないけれど、相手と自身の気持ちの乖離に、たまに頭を殴られるような心地を覚えることがある。
こんなに感謝してくれているのに、こんなにもこの時間を拠り所としてくださっているのに、手紙まで下さっているのに、
私は60分だとか15分だとかいう規定時間を超えることをどうしても恐れてしまう。
それでも、愛情を深め過ぎてはいけない。絆されてはいけないし、身を捧げるように向き合うなんてもってのほかだ。
私はただ誠実であればいい。誠意を貫くだけでいい。だってそれが最も褒められた姿であるし、最も適切な姿であるし、最も角の立たない姿であるし、
何より、そう、楽なんだ。

RK800末尾60番になりたいなぁ。

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