え、わ、もうそんなになるんか私の愛車……! マジか……マジか……うわぁ。
思い起こせば君とはいろんなところへ行ったね。
初めはスーパーの駐車場でバック駐車の練習を父と共に何度もしていたのだ。慣れてくると今度は勤務先まで20㎞程度の道のりを何度か往復して、セルフ給油の練習もして……。
勤務終了後に寄り道できる余裕ができたのは6月頃だったかな。この辺りまではまだバックモニターがないとバック駐車ができなかったのだよ、いやお恥ずかしい。
そして11月には初めて高速道路へトライ。父と母と3人でコスモスを見に行ったのだ。淡路島の高速道路は真っすぐで平坦で走りやすいのでオススメ。
母はコスモスが好きだ。なんでかは知らんが昔からずっと好きだ。父はコスモスではなくコスモス畑をゆったゆったと歩く立派な茶色い馬に夢中だった。私は歌っていた。
新居を「住まい」の形に整えるためのメタルラックとか食器棚とか米びつレンジ台とかカーテンや電気の取り付けとか、とにかくいろんなひとを一人でやった。
こればっかりは両親に迷惑かけられないから一人でやれるところまでやった。車であっちこっちのホームセンターとか電気屋さんとかハシゴして掻き集めた。
そして6月あたりから本格的に始まった新しい仕事では、ナビをフル活用して県内のいろんなところへお仕事に行った。
とにかくいろんなところへ行った。山の中とか、海の近くとか、もうほんと色々。タンバシティってこんな広いんだねって改めて思ったりもしました。
県外へ行くことも増えました。うどん県は月一の頻度で行っている気がする。
コガネシティやOKAYAMAや砂丘が美しいあの県にも行った。勿論これらは流石に高速バスやJRを使ったのだけれどもね。
タンバシティは公共交通機関がほんっとうに少ないので、車がないと大袈裟でなく本当に「何処にも行けなく」なってしまいます。
そういう意味で私の愛車、空色のミライースはまさしく私の翼となりあちこち私を連れて行ってくれた。私はこの車を愛している。
でも乗用車の静かで揺れの少なくて足をゆったり置ける環境に慣れすぎている上流階級の某奴は私の車への愛を苦笑しながら聞いているという有様であった。私の車をなめるな!