ヒスイの方々の質悪さは「ポケモンは怖い生き物」と大勢が口にしていることから分かるように、未知なるもの、分からないものへの恐れから来ている。だから主人公に向けられる懐疑の視線も寄ってたかって排斥しようとする心理も大いに分かってしまう。そうするしかないんだろうなって、理解をすぐには得られない時代だよなって、苛立ちよりも悲しさが勝つ。仕方ないんだ。
悪い意味で昔のジャパンの田舎って感じがする。もっと言えば今もこういう感じ、ジャパンのド田舎にはきっとまだまだ残っている。ここまで過激なものではないけれど我が実家付近にもそういうところが残念ながらある。苛立ちはしない。気持ち悪さも覚えない。ただ悲しいだけ、悲しいだけ。
でもアローラは違う。アローラってほんとに素敵なところ! みんな優しいよ、外のお客様大歓迎、ほらおいでおいで! みたいに招いてこそくださるけれど、何故だろう、私は最後まで馴染めなかった。突き抜けた陽気に時折ぞっとさせられる。ゆるい「ミッドサマー」みたいな感じがする。明るくて優しくて眩しくて、こわい。
だからサンムーン(ウルトラの方ではない)でミーネさんが「幼い頃はわたくしの言うことを何でも聞いて可愛かった」「わたくしはわたくしの好きなものだけが溢れる世界で生きるの!」と口にしてくれたとき、妙に安心できたんですよね。ああこの人は突き抜けた陽気で己が人間性を隠さない人なんだなって、嬉しくなっちゃった。まあウツロイドの神経毒の影響だったと言われてしまえばそれまでなのですが、逆に言えばそうした毒を浴びでもしないと人間臭さが出てこないアローラの方々ってさ……ほら、すごくないですか。この土地にだけは絶対行きたくない。