自分のことだけ考えていればいいのにとずっと思っていて、そうできずに生徒さんのこと大事にした選択に徹した結果ここ数年この人損してばかりで、一時期は残業押し付けられてばかりでずっと寝不足で、ストレスから口唇ヘルペス出来たり深酒にハマったりさえして、移動先ではちょっと楽になったけど今度は余り物の授業しかさせてもらえずに、我の強い若講師さんを立てた結果武器である国語まで取り上げられて、何やってんだって、もっと自分のために動いていいのにって、楽しようよって、したいことしたいってちゃんと主張しなよって、お願いだからもうこれ以上やさしくありませんようにってずっと、ずっと思っていて。
(その祈りの開始時点が連載「やさしくありませんように」の構想を練っていた2017年4月だったりする、だから私にとっての「やさしくありませんように」は、本当はずっとずっとこの人に向けたもの)
でも、でもようやく、この人の信じた優しさが正しく拾われる日が来ようとしているみたいで。
そのことが嬉しくて堪らないし、このままならないはずの世界は「この人の優しさが他者に都合よく使い潰されて終わるような世界」じゃなかった、「別の人情によって報われることもある世界」だったという展開に驚きを隠せないし、この人の国語の実力を、講師として更に実力のあるお二人が買ってくれていて、個人的に雇いたいとまで言ってくださっているとかいう事実もまた嬉しくて誇らしくて仕方ない。もう何年も本業(国語)できてないのにね……でもまたさせてもらえるかもしれんのだね……貴方が拘り尽くした優しさのおかげで……えっなんだそれすごいな、ものすごいな……。
ま、ままままぁ当然だけどね先生の国語は18年前からずっとずっと一流よ、天下一品よ。先生の授業を追いかけて塾の在籍先までごっそり変えた生徒さんだっていたんだから。凄いんだよ先生の国語。現代文も古文も漢文も大好きだった。あれ以上に分かりやすい古文を私は他に知らん。
夏期講習、配布された古文の教材、大量に書き込みしたやつ、未だに捨てられずに持っているのが一冊だけある。見せたら、笑うかな。