そういえばイベントで来てくださる方は「とある日の~」がないんでしたね、すっかり忘れていました。なんてこった……悲しすぎる。
+ 以下、ネタバレと感想
アカギさんとマーマネのイベントみたいに、悪ボス側の心持ちとして揺らぎが起きたり、ろくな議論もできないまま永遠の別れとなってしまったタヌとダリに、対話の機会と幾ばくかの猶予が与えられたりする、そうした優しい変化がゲーチスに「訪れてしまうとがっかりする?」と聞かれれば「いや全然、そういうの大歓迎ですけども」と喜んで受け入れるつもりだった。
ただこれは私が「パラレルワールドとして見たかったチス」とはちょっと違う。本当に見たかったのは、その……当時よくあった二次創作動画みたいな「愉快なゲーチス」を前面に押し出してくる感じのやつ。「アニメ版ロケット団よりはもうちょい強くなった感じのお笑い系悪役」として、パシオでフハハハハと不敵に笑いながら大暴れしてくれるチス、実はこれを一番望んでいた。私に笑いの技量があればサイコロ後のチスはこうなってほしかったという、ただの妄想。私が書く「吹っ切れたチス」はただの皮肉おじさんにしかならなかったので……。夢見すぎかもしれんけれども、でもムサシコジロウニャースを生んだポケモン界だから、チスがこうなる可能性だってあるんじゃなかろうかと、だな……。
でも違った! チスは、Nは、彼等は、あの二組の親子たちは! なんかちょっとこのおかしいパシオでも尚「変わらないこと」を選んだのだ! なんてこった! おかしくないですか!? キュレムを従えているチスならば! バディーズ技まで使える彼ならば! キュレムに許された彼ならば! 変わることだってきっとできたのに! 信じることを選択したNとならぎこちないながらも歩みを揃えることだってできたはずなのに! でもそんな変化の可能性を彼は跳ね除けた。こんな夢のような世界でくらい夢を見ておいてもいいと私なんかは思うけど、彼はそんな風には思わないんだ。キュレムが許そうとゲーチスさん自身の矜持が、悪の、外道の矜持がそれを許さないんだ。
そうか、許さないか。貴方は貴方を許さないか。
いやもうならば私はそれを全力で尊重します。優しく在ることだってできたはずなのにそうしなかったチス最高にかっこいいよ、何処の世界でも征服のこと考えてただただ野望の強者であり続けるサカキ様もやっぱりかっこいいよ。そんな彼等のことを決して忘れないNもシルバーもかっこいいよ。貴方がたのことが大好きだよ。