「ああっ!? 何故! ホワイ! なんで書けんのや! なんでペンが反応しない! どういうことだ説明しろ苗木」(レイヤー違い)
「ちゃうねんちゃうねんその線を消したかった訳じゃないねん、あ、ああー! 違うんです待って、待ってください」(レイヤー違い)
「なんで消しゴムまで反応しなくなっちゃうんですか! もしもし! 君! 消しゴム! そんなに私の事嫌いですか!」(レイヤー違い)
「えっ、確かにこの色をスポイドで引っ張って来たはず……なんで色が違う……? なんで? あれっこんな色じゃなかったよね……」(透明度違い)
「いや違うんですユウリを動かしたいんですなんで反応しないんですかそこじゃないですセイボリーの水色を動かしたい訳じゃないんです違うんです」(レイヤー違い)
「ペンのこの出っ張りって何に使うのかと思ったら『一つ戻る』ためのヤツか! なぁんて便利なんだ!」(この段階で既に5時間経過)
「ブラシがどれも同じに見える、駄目だ使い分けできん、適当に霧吹きみたいなのしとけばどうにかなるやろ」
「3Dの人で構図を作るのが楽しすぎてこれだけで何時間でも遊んでいられそう」
「色! 色なんてなあ! 塗りつぶし以外にある訳がなかろう! なんのためにデジタルで描いていると思っているんだ! インクペンがないからに決まっているだろうが! え? 24色水彩色鉛筆? あれは私が描くためのものじゃないから」
「あああ待って、待って違うんですその水色じゃないんですってば! あこれ! 待ちたまえ!」
「もう駄目だ、原作に忠実な色にするのはやめよう。夏だから青にしよう。水の色だ。セイボリーの色でもあるし丁度いいやんな。もういいって、いいってばもう……」
「うおおおおこの色相変化ってやつすげええなんだこれ! なんだこれ! 綺麗! えっなんかGUMIちゃんみたいな色になってしもうた! うっわすご……えっこんなんずっと遊んでいられるやつやん。すご……すごい!!」
「わざわざ文字入力とかしなくても手書きで文字が入れられるんや。キーボードとか要らんかったんや」
「サイズが分からん」
「保存形式の種類がいっぱいある、なんだこれは」「知らん! 絵だよ! 画像だ! それじゃダメか!? なんだこのアルファベットは! 分からん!」
呆れ返られてしまいそうな程の時間を掛けました。でも実際に描いていた時間は5時間くらいじゃないかな。操作方法が分からな過ぎてね、あとレイヤーの使い方とか順番の意味とかも分らなさすぎてね、そっちに10時間くらい取られたよね。いやもっと戦っていたかも分からんね。これで普段サクサク美しいイラストを描かれている皆々様方本当にすごすぎる……私には無理だ……きっとこのタブレットは今後弟がもっと上手に遊んでくれるはず。
弟の描く絵はちょっと独特です。ほの暗い自然、樹海みたいなのを描くのが好きでね(あっちがう、ブランコが絞首台に見える方の樹海ではなくてね)、たまに見せてもらうことがあるのですけれども、こう、人の記憶にじわっと焼き付いてくるような奇妙な美しさがあります。かと思えば思いっきりかわいいアニメの女の子とかも描いたりするしな! お前すごいな弟よ!