青の共有・夜には別の案があってね

あれはアポロさんにとっては「神の躰を開く行為」であるからして、もっとこうグロテスクな、解剖学的な感じで書いていってもいいかなと思ったりもしたんですよね。
漬物石みたいなギャノング生理学を久しぶりに引っ張り出してきて、こう……筋肉の構造とか咥内の粘膜のあれとか心臓の拍動のあれやこれの描写をしたり……して……。
肉と血で構成された神の奥、シナプスの震えにひれ伏していく様を書いていくというのも、うん、彼等らしいかなと思って。
その気配が3話目くらいの「綺麗だ」「残念でならない」「貴方が否定する余地のない女性であることをもっと早く知っておくべきだった」とかに若干残っています。

ただ、そこまで生物学的にしてしまうのと、二人が辿り着きたかった「正解」から遠ざかってしまうように思われたので、やめました。
結果的にはこれでよかったのだろうと考えています。

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