※ちょっといかがわしい内容も含みます
・シリウム310の原料となる鉱石は北極圏にて採取される
・違法薬物レッドアイスの主成分はシリウム → アンドロイドを解体してシリウムを抜き取れば安く薬物を手に入れられる?
・アンドロイドの位置を特定するためのトラッカーは「変異体になると機能しなくなる」 → 変異前のアンドロイドと犯罪を共謀するのは自殺行為
・「私を撃ちたければどうぞ。大したことじゃない。代わりのコナーが現れるだけだ」 → これが60の発言、つまりコナーは11体以上は確実にいる
・RK900の型番末尾は87 → つまり51から86までがRK800コナーシリーズ?
・「知能も耐久力も向上され、新しい機能も追加されました」 → より機械らしく造られた20万体の彼は軍事用か?
・アンドロイドは痛みを感じない、ストレスは感じる、ストレス100%になると自己破壊リスクが跳ね上がる
→ 彼等は「死を恐れる」と同時に「自己破壊による死がある種の救いであることを知っている」ということになる、これが人間でなくて何だというのか
・ほとんどの場合、アンドロイドは大きなストレスにより変異する → 心への意識、命への意識が自我を持たせる?
・マーカス、カーラ、コナーはそれぞれ変異へのきっかけが「ほとんどの場合」とは異なる → この3名の自我の得方こそ創造主が望んだもの?
(マーカスのきっかけは「自分で決めなければならない」、カーラは「アリスを守りたい」、コナーは……分からない、もうずっと前からそうだったのかも)
・「172年稼働します」 → 初めてのアンドロイド開発からまだ20年しか経っていない、本当に172年稼働し続けられるのか?
・RK200とRK800はプロトタイプ → 試験的な機体であり長期稼働を想定されていない、バッテリーその他諸々の寿命はより短いのでは?
・「そう、つまり、従順な機械です」 → 創造主は自ら手掛けたRA9の失敗を知り、また別のプログラムを埋め込もうとしている? それとも本当に、諦めた?
・マーカスとノースが手を合わせた際に双方かなりの驚きを示した → あの愛情表現はアンドロイドの間でも知られていなかった、全く新しいもの?
・白い素体は何らかのデータ通信を行う際に淡い青に光る → データ通信、メモリ共有、愛情表現にシリウムを必要としている……という表現?
・アンドロイド風俗店のトレイシー達のメモリは2時間おきに消去されている → 顧客のプライバシー保護のためか、それともストレス軽減のためか
・風俗用アンドロイド以外はおそらく性器パーツを持たないので行為ができないし、また人間も手を合わせることによるメモリ共有を行うことができない
→ ガワだけそれっぽく似せたプラスチックと、肉の塊であるヒトが双方満たされる愛情表現とはどのようなものなのだろう。
ヒトがアンドロイドに合わせる? メモリの開示? 対話による疑似共鳴? それともアンドロイドがヒトに合わせる? 性器パーツを付けて行為に及ぶ?
冷たいプラスチックを抉ってヒトは満足するのだろうか。ヒトの記憶という曖昧なメモリの取得なんかで本当にアンドロイドは満たされるのだろうか。
一つ幸いなのは、愛情表現としての行為が異種族間では「当たり前」ではないということ。「恋人なんだから当然するでしょ」とはならないということ。
最終的にそうなったとしても、そこに疑念が置かれることで、より深い愛を伝えるための手段を考える時間が挟まることで、双方、だいぶ救われる。
・「穏やかな声が私に囁く。私は、生きていると」(PVにて) → 穏やかな声は創造主のものか、それとも別の……?
・「型番:RK200 イライジャ・カムスキーからカール・マンフレットへの贈呈品」 → つまりカーラとマーカスには既に「創造主」の手が加えられていた可能性がある。
ただコナーの製造年の段階では既に創造主はサイバーライフを辞めており、創造主自身がコナーに手を加える手段は存在しないように思える。
ただ、マーカスとコナーのシリーズが同じである。RK200とRK800。マーカスのシステムを基盤としてコナーが生まれたのなら、RA9も遺伝したのでは?
ということは、どれだけ強固な変異防止プロテクトをかけたところで、どれだけソーシャルモジュールを撤廃し機械らしく振る舞うことをプログラムしたところで、
RK900がRKシリーズであり彼等の、ひいては創造主の意思を継いでいる以上、あの後継機が変異するのも時間の問題なのでは?
・「素晴らしい、だろう? 永遠の美しさと若さを持つ、枯れることを知らぬ花だ」
「なんでお前はそんな間抜けな見た目と声にされたんだ?」「私の声と容姿は、社会に溶け込めるようデザインされているはずです」
→ 人間社会に溶け込むために過度の美しさは不要である。そのため「理想的なパートナー」になるよう造られたコナーは「間抜けな見た目と声」である。
にもかかわらず最初の知的モデルであるクロエは飛び抜けて美しいように思える。ハンクも認めるとおりかなりの「べっぴん」である。
創造主は何を思ってST200をあの容姿にしたのか? 美しい花を造ろうと思っていたのか? それとも永遠を与えたい相手がたまたま美しかっただけ?
創造主はコナーでもマーカスでもカーラでもなく、ST200、クロエを、彼女こそを、新しい知的生命体として自らの隣に置きたかったのではないか?
そう考えるとコナーがクロエを撃たなかったときの「素晴らしい」という称賛が別の意味を帯びてくる。
創造主自身が「機械」とみなして量産し自宅で共に過ごしている存在、クロエを、同じ機械であるコナーは「命」だと認識して殺さないことを選択した。
そんなの、嬉しいに決まっている。自分の愛した美しい花が第三者に「生きている」と思われたんだから、喜ばしいに決まっている。
自らが命を吹き込んだ相手が、自らに命を吹き返しに来たのだ。それが「素晴らしい」ものでなくて何だというのか。