一人は寂しいに決まっている(冷たい羽)

広大な学園の中で、同じ制服、同じ色のネクタイを締めた同年代の生徒たちが至る所にいて、
更にはその人個人の人格がどちゃめちゃにサイコパスであるとかとんでもない趣味嗜好を持ち合わせているとかそういうことでもなく、
ごく普通のスクールライフを謳歌できるはずであったにもかかわらず、ずっと一人であったとき、
仲間であると信じていた彼等の誰とも友達になることが叶わず、陰口を叩かれたり笑われたりするばかりで、
そうやって入学してからの1か月と少しの間を一人で、たった一人で過ごしてきたとして、

……そこに、その人の世界を共有してくれる優しい誰かが貴方の前に現れて友達になってくれたりしたら、そんなの、依存してしまうに決まっている。

だからきっと、コトネがとりわけ弱いという訳ではなかったのでしょう。ただ少し寂しがり屋であるだけの話です。
現にミルクパズルでのコトネは、ワカバタウンでの世界しか知らなかった段階から外へ飛び出し、様々な感情とか人の葛藤とかを覚えてまっとうに成長することが叶っています。
つまり冷たい羽というのはやっぱり冷たい羽がコトネの歩む道の前に堂々と敷きやがったWANAに過ぎず、
それを回避したコトネが周りを愛し許し周りに愛され許されるのは至極当然の巡りであったのですね。
いや、うん、コトネすげえよ。あんだけあいつらと関わっておきながらあれだけで済んだのほんとすげえよ。

やはりメンタルぼろっちぃ三銃士はシアとシェリーとミヅキだな間違いない

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