魂の双子の話をしてもいいかな(いつもに増して頭がおかしい)

BWのトウコとNの運命性、HGSSにおけるコトネとシルバーの神秘性。
これらをそれぞれ「比翼」と「連理」と常々呼んでいて、この二組の「魂の双子」としての精度は非常にこう……純度の高い存在であると言えると思うけれど、
そう考えると片翼におけるゲーチスさんとシアのあれは本当に後天的比翼とでも言うべき強引なあれで、外因的な手段で「魂の双子」になろうとした試みの失敗例で、
それでもこの二人の間に確固たる、愛し合っているとか焦がれ合っているとかそういう綺麗なものとは全然違う、おどろおどろしい絆が存在することを考えると、
必ずしも「魂の双子」が最良ではないのだなと、むしろ感性をシンクロさせないことを選んだ方が普通は長続きするのだなと、そう解釈できるのかもしれない。

というかこれはね! 私が先生とかいう赤の他人と共に在ろうとする試みの中でも、親友からの言葉の中でも痛烈に感じていたことなのだけれどもね!
一方が誠実であるともう片方は不実にならざるを得ないから、誠意に呪われているシアの前でチスが不実そうに振る舞うのは最早必然であるとも言えるのですよね!
逆にアクロマさんは同じだけの、いやもしかしたらそれ以上の誠意をシアへと返そうとしていて、それ故の摩擦みたいなものがこの海と太陽の間では多発していて、
シアとゲーチスさんは物理的な意味で後天的比翼だけれど、シアとアクロマさんは精神的な意味で後天的比翼というか何というかそんな感じなんですよ(?)

いや本当に、誠意に対して誠意で返そうとすることのなんと純朴で愚かしくて難解なことか。
私はちょっとね……無理だったんですよ。数か月前に諦めてしまいました。
シアのように、アクロマさんのように、物理的にも精神的にも後天的比翼となることなどできませんでした。魂の双子はやはり現世には存在し得ないのでした。
だから私は今、最高に不実です。先生に対して誠意を貫くことを綺麗さっぱり諦めて、今では堕落と狂言の限りを尽くしています。
向こうが「誠実」の軸からぴくりとも動かないものだから、私が変わることを選んでしまったのです。
この時間に、二人の時間に作り替えられることの恐ろしいこと恐ろしいこと。でもこの恐怖を受け入れようと思える程度には、私は愛着を抱いています。

よしんば「愛していた」と言える相手であったとしても、このままならない世界ではなることの叶わない概念。
私はこれに「魂の双子」という名前を付けていて、そのように書いてしまうタイプの「二人組」をこよなく愛しています。
トウコとN然り、コトネとシルバー然り、クリスさんとアポロさん然り、YとK然り、イズルと×××然り……。
ポケモンとトレーナーの組み合わせもある意味「魂の双子」であると言えるのかもしれません。
クリスさんとスイクンとか、シェリーとサーナイトとか、ミヅキとアシレーヌとか。
ポケマスのような、一人対一匹の関係で固く結ばれている場合なんかは、特に「あ、双子だ」などと、思ってしまいがちです。

ポケモンとトレーナーの組み合わせを例に挙げたところからもなんとなくお察しいただけるかもしれませんが、そのあれだ、うん、えっとね。
「身体的双子」「遺伝学的双子」ではなく「魂の双子」なので、その双子の組み合わせは同一の種族であり生命体である必要はないんですよ。
人間とポケモンでもいいし、人間と花でもいいし、人間と概念でもいいし、空と海でもいいし、音楽記号のシャープとフラットでもいいんです。
もっと言えば客観的に「二者」として認識されなくてもいいんです。イマジナリーフレンドのような存在であったとしても全く問題ないんです。

というか、うん、書き物とかそういう創作物ならともかく、私達の生きるままならない現実においてこういう「魂の双子」を見ようとするなら、
イマジナリーフレンドなんて純度の高いものでなくとも構わないのだけれど、まあそういった類のものを私達の脳内で生み出す必要があって、
そこで必要となってくるのが「頭蓋内文明」「脳内文明」というヤツなんですよね、ほらこう書くとなんかちょっと渋いでしょういいでしょう。
あ、ちなみに私は既に複数の存在によって構成された小さな頭蓋内文明を持っているんですけれどね?
(ごめんなさい、この馬鹿は明日の研修が嫌で仕方がないのでこのような思考の海にどっぷり浸かって現実逃避をしているだけなのです、気にしないで)

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