物果ない!!

モノハカナイ!!??!
なんだこの形容詞! なんだこれ! なんだこれ! これは……なんて私に都合のいい言葉なんだ……。
モノハカナイ、ものはかない、物果ない……物儚いよりは物果ないの方が好みかなあ。物果無い、の表記もぐっとくる。

覚束なさ、頼りなさ、脆さ、弱さ、いじらしさ、何かよくわからんけれど滲み出ている儚さ。
それらを包括した美しい言葉だ。切実な、いとおしい言葉だ。なんて、なんて綺麗なんだろう。
誰かさんに「なんと物果ないことだ」って言ってほしい。あるいは誰かさんに「そのような物果なさで生き抜けるとでもお思いで?」って言ってほしい。
あるいは「やさしくありませんように」を「物果なくありませんように」に置き換えたい。それくらいぐっとくる。好きだ。恋に落ちてしまった。好きだ。
好きだ。

儚い、を「果敢無い」と書き表すことがあるというのはLasahさんの「Ghost of loreley」で知ったことなのですけれども、
そうした「儚い」の意味を多分に含みつつ、「物悲しい」みたいな感じで「儚い」を使うことを選んだ昔の偉人様には頭が上がりません。
ものはかないと来たか……そう来てしまったか……よりにもよって「儚い」に「もの」を付けなさるのか……なんて果断だ……すごすぎる……。

ただ、普通にキーボードで打ち込むなら「物果かない」と変換されてしまうからこっちの方がいいのかしらと思いつつ、
正規の表現としては「物果ない」になっているからどちらが正しいのだろうと迷いつつ、でもどっちでもかっこいいことに変わりないから何の問題もありませんねフラダリ!(?)

© 2025 雨袱紗