Kとイズル

「うわ、それを食べる気? 黒いワカメが赤いワカメになっちゃうわ、やめておきなさいよ」
「剥いた皮の方をわざわざ食べることの意味が分かりませんね」
「え、白い部分は要らないんでしょう? 狛枝はまずそうだもの」

イズルは林檎の皮をそれはそれは器用に剥くのだろう。ずるっと繋がった長いゆらゆらしたものを見て、彼女が「赤いワカメ」と連想するのは至極当然のことだ。
彼女にとっては「イズル=黒いワカメ」「狛枝=白いワカメ」であるため、その他のワカメっぽいものを見ると二人を連想して少しだけ愉快な心地になれる。
……とかだといいな。

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