これ程までに今日の天気を恨めしく思ったことが未だかつてあっただろうか……否。
そうだった今日は曇天なのだ……タンバイシティの山奥には日の一切が差していないのだ……あまりにも空が、空一面が真っ白なのだった……。
こんな状態でマーキュリーなど見えるはずがかなろう……くやしい……つらぁい……。
あまりにも、あまりにもつらぁい。フラダリさんと一緒に躑躅の満開に咲く頃を見ることが叶わなかったシェリー並みにつらぁい。
だが「明日という日に雨が降ることにはきっと意味があると思うから」って奴が言っていたからきっと今日という日が曇天であることにも意味があるのだろう。
意味を、見出さなければ、わたしはこのくやしさに耐えられそうにない……。
意味を、見つけなければいけない……。
私は、タンバシティの曇天の下にいる私は、今日のマーキュリーを見ることができそうにない。
だから、だからもし今日という日の夕方に、晴れた空の下を歩くことがあったなら、どうか、どうか西の空にいるマーキュリーを私の代わりに見てほしい。
誰か、マーキュリーロードの4つの意味を知る誰かが今日の水星を見つけてくださったなら、それがきっと今日の曇天の意味になる。
東方最大離角の水星が誰かの目に最高の輝きで届くなら、その事実だけで私の曇天への恨みは相殺される。
とかなんだとか言っていますけれど曇天は普通に大好きです。のぺっとした空、最高に好きです。
今日という日でさえなければ私はこの曇天とトモダチになれただろうに……。