サイト外でもいろんなご感想頂戴できて、勿論その内容もとても嬉しいのですが、何よりびっくりしているのが「読み切った事実」を何名もの方がお伝えくださっているということなんですね。
皆様この年度末でお忙しい中、あの文章量を(pixivの読了時間目安が3:37と出ていた、十万字こわい)読んでくださったのだなぁと、すなわちそれだけの時間をあの物語のために割いてくださったのだなぁと思うと、なんだかもうその事実だけで涙が出そうになります。本当にありがとうございます。
三十の詩、あれは「ウォロのことが大好き!! この愛を形にしなきゃ心の収まりが付かねぇぜ!」とかいう気持ちで書いた話ではありませんでした。好き度合いで言えばそりゃあもうぶっちぎりでシマボシさんです。発売前からずっと好きでしたふへへいやそうじゃなくてね。
ただ、異変時にあれだけ手酷く追い出してきたデンボクさんとさえ和解できた(ように見えるだけだったとしても、あからさまな軋れきを残すよりはずっといい終わり方をした)のに、よりにもよってそのデンボクさんによって弾かれていた期間に手を差し伸べてくれた相手、彼とだけ絆を結びきれないまま終わったことが悔しく、また寂しかった……という気持ち。あと私このゲーム、もうやることないやろってくらいまでやり込んだのですが(図鑑完成、マンテンボシ、アルセウスに会う)そこまでして尚、主人公に「元の世界への帰還」という選択肢が誰からも提示されなかった強烈な違和感。この二つを消化するために書くべきは、シマボシさんとの話ではなくウォロさんとの話であるに違いない。そんな確信が私を10日で10万字とかいう狂人に仕立て上げました。でも大丈夫、もう私はしょうきにもどった!(あかんやつ)
とまあこのように書き始めた当初は、ウォロさんへの気持ちがそこまで爆発的に膨れ上がっている訳ではなかったので、大好きなポケモンの世界からもう一つ、書き続けるための大きなモチベーションとなるテーマを持ってくる必要がありました。それがアンノーン、すなわち「文字の力」についてのあれこれですね。
文字をテーマにした物語には他にダークさんの「さあ、貴方にFを。」がありました。あの頃文字に抱いていた信念めいたものはそのままに、ヒスイでの古代文字が主人公の世界における「アルファベット」であることの意味、などを少し深く掘り下げつつ、出番の多いEやほとんど使われないXとかいう小ネタも挟みつつ、すこぶる楽しく書かせていただきました。
文字の力、言葉の力、言葉に意味を見ることのできる我々の力……そういうものにアンノーンという形で分かりやすく「意思」が宿るなら、文字を愛し文字に愛されるという図式が成り立つような、そんな優しい世界があのヒスイにあるのなら。
それならば、そんな優しい世界のために尽くした彼女と、その彼女に愛されたウォロさんのため、これくらいの奇跡は起こって然るべき。とかいう甘ーい考えで最後、ああいう展開にもっていきました。生温いなぁ! とも思われるかもしれませんが、こ、今作は原作がシビアすぎたから空想くらいやさしくあってもいいんじゃないかと思ってね、ふふふ
キーワードはほぼアンノーンたちが作ってくれているのでここでわざわざ取り上げる必要もないかもしれないのですが、強調の意味で明記するならやはり「ALONE」と「TOGETHER」ですかね。
第一話での「おかしい。一人が二人になっただけだというのに」と、その変化に意味を見出せていなかった彼に、最終話では「そんな日(彼自身が一人でも平気でいられるようになる日)が来ると本気で思っているのか!」と笑いながら言わしめるに至った、その変化の道筋にはほぼ全てにこの「一人」と「二人」という現象、あるいは文字……が、存在していたように思います。「ワタクシは結局一人でしたが」と原作で口にしていた彼に、そんなこと二度と言わせるものかと半ばムキになって彼との二人旅に拘泥し続けた彼女の、子供っぽい根気が身を結んだ……ということでもありそうです。
あと、隠れキーワードとして「LOVE」もあったのですが、これはまたあとがきのページを作った時に、この文章と合わせて更新したいなぁと考えています。
以上、進みが悪ければハラキリになるかもしれないという恐怖を紛らわせるために夢中で書いたあとがきの一部でした。ひぇんこれが終わったらちょこっとだけでも無料アップデート分の追加ストーリー遊ぶんだい! ヒスイの夜明けを……見るんだい……。